こんばんは。心理カウンセラーの藤田です。
ここ最近で最も大きなニュースといえば、失踪から2年ぶりに保護された朝霞市の女子中学生の事件でしょう。私は埼玉県民です。少女が行方不明になってから、県内のいくつもの駅で「この人を探しています」というこの中学生を探す張り紙を見てきました。正直なところ、「早く見つかるといいな」と思ってたのは最初にうちだけで、次第にこれだけの間見つからないんだからもう無理だろうな、と思っていました。それだけにこのニュースを見たときに驚きましたし、どこか胸をなでおろしたように感じた自分がいました。

今回、少女が脱出できたのは、彼女に意志があったからだと思います。少女に「ここから脱出したい」という意志がなければ、たとえ逃げ出せるチャンスが来たとしても行動に移せなかったでしょう。それどころか、チャンスに気付くことすらできず、ただ部屋で諦めて過ごしているだけになっていたはずです。実は、こうしたクライエントさんは多いです。苦しい状況にいつしか希望を失い、一歩踏み出すことを諦めてしまう。そうして手の届くところにあるチャンスに見向きもせず、一生こんな人生が続くのだと嘆いて過ごしてしまいます。それだけに、今回の少女の「逃げ出す」という行動は、環境が整ったからで済ませられるほど簡単ではなかったと思います。掃除中に500円を拾い隠し持った時には、すでに両親と再会できる日を描き、それを希望に来る日も来る日もチャンスを窺っていたはずです。

希望を持つこと。意志を持つこと。口で言うのは簡単ですがそれを持ち続けたこの中学生は本当に素晴らしい。私たちも、環境がどうであれ、人がどう言おうと自分の心の声だけは否定せず、それを叶えるために日々を生きたいものですね。

最後に少女の心のケアがしっかりなされ、これから先が安心した幸せなものでありますよう、私は願います。


今日も読んでくださりありがとうございました。

DF心理相談所 藤田大介