「インドネシアでは総じて男性よりも女性の方がよく働く」とエッセイを書いたら
「いや、私の知っているインドネシア人男性は非常にまじめで誰よりもよく働く」と言っているあなた、天邪鬼(あまのじゃく)ですよ。総じての意味はすべてではなく「まあ大雑把に言って」という主観ですのでね。
ハルだって真面目に働くインドネシア男性をたくさん知っています。
今回はその一例を。
女房の長兄、お恥ずかしながら「グータラ亭主」の部類です。その奥さんがよく働く人だった。自宅でサロン(美容院)を開いて近隣の女性たちには結構人気があった。いわゆる髪結いの亭主です。これで想像がつきますね。このグータラ亭主が「大きなサロンを開かないか」と、妹(ハルの女房)をけしかけたことがあった。ようは「共同経営のサロンをするため資金を出してほしい」
女房はさんざん考えて、結局兄貴が楽するだけだとその申し出を断りました。断って大正解だった。女房と妹に稼ぐだけ稼がせて自分は左うちわになろうと思っていただけですからね。
さてこの夫婦に一人息子(ハルの甥になります)がいます。この一人息子(名前をヤント君としましょう)、父親とはまったく違って、超まじめ。高卒ですが、いく先々で重宝され、ついには釣り堀をいくつか経営する地主から気に入られ、入り婿の形でそこの一人娘と結婚しました。
そしてますます釣り堀は安定し常にお客さんで満杯になります。しかし問題なのは、その嫁。一人娘で甘やかされてきたのか、結婚しても、ボーイフレンドと遊ぶことはしょっちゅう。自分の父と亭主が経営している釣り堀にボーイフレンドを呼び込むほどの遊び人でした。亭主のヤントが怒るのは当然として、さらに怒り心頭したのが娘の実父。娘に対して
「出ていけ! この家にはヤント君がいる。お前なんぞいなくても、ヤント君がいれば安心だ!」
というわけで、この娘さん、反省したのか、追い出されるのにビビったのか、おとなしくなって、子供も一人生まれ、いまのところ、真面目に暮らしているという話です。
なんかインドネシアって極端ですね。そうでもないのかな。いろんなパターンがあり過ぎる。まあ日本でも夫婦の形って様々ですしね。ただ総じて(また総じてですが)「日本だったら間違いなく離婚だ」と思うような夫婦も別れずにいるから不思議です。インドネシア人の方が我慢強い? あるいは能天気?
--------------------------------------------------
インドネシアに興味のある人はこちら(↓)
インドネシアニュースやインドネシア在留邦人の
ブログを紹介しています。
-------------------------------------------------