インドネシア人がまじめになるとき  ハル一家今昔物語 | インドネシア ジェイピープル 編集長ハル

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21歳男、7人兄弟の末っ子、父は既に他界。高校を中途退学し、現在までプー太郎状態が続く。母親と同居し、週末になれば兄弟あるいは友人の家を泊まり歩いている。

他の兄弟は全員既に家族持ちであり、慎ましくも何とか生活できており、この一家の悩みの種は、この末っ子の行く末である。高校を途中退学したのは、経済的理由ではない。続かなかっただけだ。専門学校に通わせても同じこと。仕事も何度か世話をしたが、あれはいやだ、これはいやだで、何一つやらせても駄目。結局この末っ子に関しては全員がさじを投げてしまった。

ところが、この末っ子、ある日急にまじめになり、家族を驚かせている。朝早く起きてお祈りをする。家の掃除をする。率先して用事を引き受ける…。この末っ子に一体何が起こったのか?理由は―。

彼には18歳になる恋人がいた。高校三年生だ。彼女と結婚したいと言い出した。周囲はもちろん大反対。「生活できるわけがないだろう」が異口同音の意見。ところが21歳無職のプー太郎と18歳の高校三年生は本気である。

 

さあどうしたものかとそれぞれの家族が思案した。そこで、娘の父親が出したアイデアは
「まずまじめにお祈りをしなさい。そうすればやがて仕事も見つかるし、お金も貯まるし、娘とも結婚できる」

お祈りよりも、まず仕事を探すのが本筋だとは思うが、そこはさすがにインドネシア。末っ子の家族にしたってとうにさじを投げているので、「そうだ。そのとおりだ」と誰も異論を唱えない。

 

で、結果どうなったかといえば、既述のように、末っ子はまじめになったのである。これは奇跡だ。周囲のみんなは「いつまで続くことやら」と杞憂しながらも、とりあえずは、彼のまじめぶりを大いに評価している。イスラムは偉大である。愛は地球を救う。


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