羽生結弦の大一番を前に…国際スケート連盟が “疑惑の審判” の起用を最終決定
北京五輪で世界中から注目を集める日本代表の羽生結弦(27=ANA)が出場するフィギュアスケート男子の大一番を前に、国際スケート連盟(ISU)が〝疑惑の中国人審判〟の起用を最終決定して波紋を呼んでいる。
開幕を前にしてにわかに話題を呼んだのが、中国人の男性審判フアン・フェン氏。2018年の平昌五輪で審判として採点した際に、中国選手をひいきする不正採点があったとしてISUから1年間の資格停止処分を受けていた。
そのフェン氏が北京五輪で技術審判の「テクニカルコントローラー」という要職で復帰することになり大騒動に。同職は審判がジャッジした採点を訂正する権限があり、大きな物議を醸していた。
そのためフェン氏の起用が見送られる観測も出ていたが、英メディア「インサイドザゲームズ」は「ISUは今大会でファンが倫理規定を遵守しているかぎり(採点の)司令塔役を務めることが許可されたとしている。ISUは堅牢な評価と報告手順があるとして、すべての審査を監視していると主張している。ジャッジの行動をチェックしてエラーを報告する機構が働き、採点において特定の国に偏った採点があれば追跡できるようになっている。もし何らかのミスがあれば、審判は警告を受けてISUによって罰せられる可能性がある」と報道。
ISUは監視と罰則の機能がしっかりと機能していることから、ファン氏を起用しても不正採点は絶対に起きないと判断。羽生が出場する男子やロシアのカミラ・ワリエワが本命視される女子など今後のフィギュアでも、審判団の要職として起用されることが最終決定した。
ただ別競技とはいえ、すでにショートトラック混合リレーで疑惑の判定が相次ぎ、中国が初の金メダルを獲得して物議を醸している。不正採点で処罰された中国人審判の起用が羽生の3連覇にどのような影響をもたらすのか注目される。
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