シュバリエDVD入手して一気にダレている今日この頃。ずっと気になってた冲方原作のマルドゥック・スクランブルとクリント・イーストウッド監督作品ハドソン川の奇跡をレンタルしました
マルドゥック・スクランブルは全3章で長くなるので、今回はハドソン川の奇跡の感想を書きます
ハドソン川の奇跡
監督:クリント・イーストウッド
主演:トム・ハンクス
原作:チェスリー・サレンバーガー
事実:USエアウェイズ1549便不時着水事故
事実と違う所:英雄と呼ばれた機長が容疑者になっちゃう(実際には英雄のまま惜しまれながら引退)
事故についてはウィキペディア先生にお尋ねすれば詳しくわかりますので、簡潔に言いますと
離陸後鳥さんと衝突して両エンジン停止し、離陸した空港に戻ろうと旋回したけど空港に戻るには高度が足りない(別の空港に着陸するにも足りない)のでハドソン川に着水することにしました
ざっくりあらすじ
先述の不時着水事故により、主人公で操縦士のチェスリー・サレンバーガーことサリーは英雄扱い(実際奇跡と言っても過言じゃない着水をしている)。報道陣にはうんざりだよ。
そして事故原因の調査のため、国家運輸安全委員会(NTSB)にお呼び出しを受けるサリーと副操縦士のジェフ。
事故原因は鳥さん(バードストライク)なのでどうしようもない。
なのでどうして起きたかより、サリーの判断は適切だったか?とか、片方のエンジンは本当は動いてたのではとか、いろいろ疑いを持たれて委員会に厳しく追及されちゃう。委員会も事故調が仕事だけど、なんという理不尽。
でも空港に戻ろうとコンピュータシミュレートしたら戻れたって、マジか。
そんな事言われたら流石に「自身の判断が正しかったのか」という不安に苛まれ、今までの人生やあの日を回想する日々を送るようになるサリー。
もし、あの状況で離陸時の空港に戻っていたら?
もし、あの状況で別の空港に着陸していたら?
ストレスマッハ(PTSD)だけど家族の愛でなんとか乗り切る中、ふと立ち寄ったバーであの日のニュースをやっている。
TV「完璧なタイミングで救助にきてくれた」
サリー(タイミング...そうだ、タイミングなんだよ!!」)
コンピュータと人間じゃタイミング違うじゃん!結果違うハズ!
サリー「ラリー、今度音声記録聞くけどその前にお願いがあるんだ。フライトシミュレートやるよね?その予定はやめてほしいんだけど」
ラリー「今何時だと思ってんの」
そんなこんなでジェフと委員会の公衆会に来た2人。フライトシミュレートでは、引き返す方も別の空港に着陸する方も成功してる。
サリー「手順よすぎじゃね?コンピュータと同じ手順じゃん。なんのチェックもせずに空港いくのおかしくね?このシミュレート初めてなの?(要約)」
委員会「..............17回です」
ワイ「嘘だろ委員会....」
NTSBだってプロだぜ...。こういうシミュレートでは、ちゃんとチェックリストとかに従ってやるバズなのになぁ...。人的要因を調べるのも超大事な仕事なのにそれが省かれてるって...。
映画だから仕方ないのだろうが、NTSBに盛大な喧嘩売ってるようにも見えた。
ここまでずっとシリアスで、この公衆会でも気まずい雰囲気の中委員会は2人にコメントを求める
委員会「個人的な意見を述べます。成功の鍵は貴方の存在のお陰」
サリー「それは違います。みんなのチームワークのお陰」
流石機長、すごく最もな台詞。
委員会「副操縦士、何か付け加える事ありますか?例えば、同じ状況に遭遇したら違う行動を取ってたとか」
ジェフ「そうですね...次は暖かい日がいいなw」
ちょwおまww
会場も笑いに包まれる中END。なんというシメwいいぞ、こういう終わり方いいぞ!w
エンドクレジットではサリー本人や乗員の方々も勿論、事故当時の実際の写真も映されました。
感想とか
・事故原因は鳥さん。どうしようもないどころか、この事故で被害にあったのは鳥さんの方
・事実を元にしたヒューマンドラマなのでリアリティありまくり
・バードストライク自体は割とよくある事だけど(ウィキペディア先生曰く羽田では年間約200件...日常茶飯事レベル)かなりシャレにならない事態。最悪墜落する
・離陸後で高度が低い中、一度は戻ろうと旋回するわけですが戻るには市街地を抜ける必要があるわけでかなりリスキー。
他の空港への選択肢までに高度はどんどん下がり、いくにはやっぱムリ。ならばハドソン川しかないわけで。
その選択を、限られた時間で考え周りをみて判断した機長はすげぇとしか言いようがない。流石元空軍パイロット(さらに言うとこの道40年のベテラン)
・その他のチームワークは実際に視聴するとよくわかる。救助隊、管制官、CA。みんなのチームワークがあってこその救助劇
劇中何度も流れる不時着水のシーンは、何度見ても「奇跡だわ」と言える。その奇跡は、サリーの言うように乗員・乗客・管制官・救助隊・警察など様々な人達の助けがあってこそでもある。
着水すれば助かるわけじゃない。その後冬のハドソン川からの救助がなければ、皆凍え死んだり溺れ死んでいたかも知れない。
それでも、不時着水させたサリーの知識と経験は賞賛すべきだし、奇跡といって過言じゃない。
それを映画化しちゃうイーストウッド監督。
あんたもすげぇよ。