過去問音読を録音して活用する(後編)
【過去問音読録音のご提案】
今回は前編の過去問音読を録音していってみませんか、というご提案の後編になります。前編から時間が経ってしまいましたが、よろしかったらお付き合いいただけると幸いです。
前編では、過去問音読を録音することの利点の1つ目について述べましたが、後編では2つ目の利点として述べた、録音したものを活用することについて書いていこうと思います。
それは、これから開始する試験勉強と並行して、 録音した問題文を、特にスキマ時間を使って「頭の中でイメージできるようになるために活用」していこうというものです。
録音したものを活用する
そこでまずはじめに、電験3種の問題の特徴について、特に問題文から内容がイメージしやすいものかどうかについて、目を向けてみたいと思います。
電験3種の過去問を見ていきますと穴埋め問題や正誤問題がよく出題されますが、これらはいわゆる論説(文章)問題で、出てくる専門用語や機器などの知識を持っていれば解答はできるものです。しかし、問題によっては専門用語が問題文のほとんどを占めるものや、まわりくどい表現のもの、また慣れないとややこしく感じる問題文なども多く、イメージをつかむのに時間がかかったりするといったことがよくあります。
焦って流し読みをしたりすると、肝心なところを読み落として間違ったり、出題者の意図に引っ掛かったりもします。それで経験上ですが、論説問題ではイメージ化しにくい問題も一定数あると考えておいた方がいいと思います。
また、計算問題については、非常に長い問題文で計算過程を問うものや、専門用語や解答するのに必要な公式を知っているだけでは解きにくいものなどもあり、すぐにイメージ化ができるようになるためには練習が必要と思います。
ただこのような特徴は電験3種に限ったことではなく、様々な(難易度高めの)資格試験にも見られるもので、このような試験で合格するには単に知識を持っているだけではダメで、豊富な専門知識に加え早く正確な文章読解能力も含めて問われているということだと思います。そしてそこにはイメージ化できるかどうかが大きく関わっていると考えます。そのため、そこを自分の中で訓練し育てていくことがとても大事になります。
試験を受けられる方の中には文章読解能力の高い方もいらっしゃると思いますし、電験に関していえば電気分野の基礎知識や専門知識を持っている方もいらっしゃると思いますので、ここではこの訓練が必要と感じていらっしゃる方へのご提案として「録音して活用する」をお勧めしたく思います。
文章読解能力を鍛える
早く正確な文章読解能力を鍛え育てていくには様々な取り組み方があるかと思います。例えば学生の頃であれば、学校の国語の授業や読書その他を通して徐々に訓練され、難しい文章でも読みこなせるようになっていきますし、その基礎をもとに仕事についてからも様々な文書を読んだりやりとりをしたりする中で文章読解能力は鍛えられ、また維持されていくのではないでしょうか。
しかし、こと前述のような資格試験対策をする場合には日常的な読解能力だけでは足りないことも多く、試験に合わせた対策が必要になってくると思います。
その試験に合わせた対策としては、試験問題の読解力を上げるために例えば「過去問にあたって実際の問題を繰り返し解く」ことなどがありますが(これも後々行いますが)、当ブログでは勉強の最初において「過去問を録音し活用する」を取り入れるものです。経験からですが日頃より出題文(過去問)の文章を読み慣れていれば訓練はされていくと考えており、あとはそれを試験対策にいかに組み込むかということだと思っております。
逆にこういった対策をせずいきなり試験に臨むと、問題を3回、4回と読むことになって時間を余分に使ってしまい苦戦を強いられる可能性が高くなります。当ブログでは電験3種対策の始めに過去問音読をお勧めしてきておりますが、その理由の一つもこの問題文に早くから接して少しでも慣れることを念頭に置いたものです。
とはいえ、初めての分野での資格試験の場合などは、文章をスムーズに読めるようになったとしても問題文の中身が分からないとイメージ化も難しく、まして解けるまではいかないですよね。
そこで、まもなく10年分の過去問音読が終わるタイミングで、この過去問音読を聴いてイメージ化していく練習を始めたく思います。しかも、これまでの過去問音読同様、スキマ時間に行うよう組み込みたいと思っています。ただ、これまでと異なる点としては、テキストなどを使った試験勉強と並行して行うということです。
プラスαの準備と練習の仕方
では、具体的にどのように行うかですが、前編で書きました過去問音読の録音をまず準備することになります。できれば10年分を1年分ずつ順次準備します。さらに、読解能力を高めるために必須と私自身考えていますイメージ化をしやすくするための別のものを準備したく思います。これを行うことによって、並行して行う試験勉強との相乗効果を図ることができますので、ご興味がございましたらぜひご一緒に行ってみていただけたらと思います。それは次の2つの準備になります。
【+α ①】
一つ目は、過去問の問題文になります。電気技術者試験センターHPの過去問や、過去問題集を活用して、手元で見られるような形で整えておきます。 媒体は電子ベース(PDF、キャプチャー画像等)、紙ベースいずれでも構いません。問題を聴く際にこれらを見ながら行うことができる手軽な手法がいいと思います。
電験3種過去問が見れます。
【+α ②】
そしてもう一つは、問題に出てくる専門用語や機器についての図や写真等の画像をネット検索で集めていくことです。そしてこれらは個人用としてPCやスマホなどに保存しておき、いつでも参照できるようにしておくことをお勧めします。読解を助けてくれるイメージ化においては、経験上、対象とするものの図や写真を見ておくことに勝るものはないと思っています。
ネットでの画像検索がお勧めです。(例 Google)
※例えば、「ガスタービン発電」、「IGBT」、「アークホーン」など何でも検索してみてください。イメージがしやすくなりますよ。
そして肝心の練習の行い方ですが、行うときには、
①過去問を見ながら、
②イヤホンで過去問音読を1問ずつ丁寧に聴いて、
③頭の中で意識的にイメージしながら、
④必要に応じてその問題文に関わる画像等を参照しつつ
イメージ化をしていくことになります。
そしてこれを問題ごとに行って鍛えていきます。
目標としては、1回読むだけでイメージ化できるようになることを目指したいと思います。
録音内容について
最後に録音内容(過去問の問題文をどのような形で録音するか)について簡単に述べさせていただきたいと思います。次の2タイプを用意しています。ご自身にあった方法で行っていただけたらと思います。
①問題文をそのまま録音する
例えば論説問題の穴埋め問題では、空欄を「なになに」などの聴いて抵抗のない言葉を入れ問題文をそのまま読んで録音します。また正誤問題では間違いの文章もそのまま録音します。加えて、計算問題も録音します。(つまりは、どの問題文もそそまま入れるということになります)
②問題文を正答加工して録音する
例えば論説問題の穴埋め問題では、解答をあらかじめ空欄に入れておきそれを録音します。また正誤問題では間違いの文章をあらかじめ正しておきそれを録音します。計算問題だけそのまま録音します。(こちらは、事前の解答記入などのひと手間があることになります)
①、②共通
なお、通常の過去問音読では表や選択肢など読めるものは全て読みましたが、この録音に関しては図や表、選択肢も録音しません。これらは【+α ①】の過去問の問題文を見ることで確認します。
【番外編】
「電験テキストを音読、録音してスキマ時間に聴く」
電験テキストの中には、説明がわかりやすく聴いてスムーズに(頭に)入ってくるものがあります。本などを持ち歩けない場合など、後で聴きたいところを事前に録音しておくことで、スキマ時間をより有効に活用できると思います。
以上長々となってしまいましたが、
ご活用いただけるところが
少しでもありましたら幸いです。
本日もご覧いただき、
ありがとうございました。
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<次回は?>
【公式(Formula)のストックボックス】
公式をストックする3つの大きな目的と、
ストックボックスについてのお話です。
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この2週間というもの仕事に追われ過去問音読とQuizだけで、先週予定していましたこの投稿も今日になってしまいました。毎年試験が近づくとなぜか仕事が忙しくなり、ペースを保つのに苦労する毎日で、まだ継続中です。
ところで、今日で上期試験まで残すところ7週(49日)となりました。それでもまだ時間はありますので、焦らず一歩ずつ対策を進めていきましょう。
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架空送電線の「2導体スペーサ」です
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