No.22 金沢だより<9月> | DEN

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「田」俳句会のブログ

●ホスピタルギャラリー

金沢市立病院 金沢美術工芸大学主催(9月14日~16日)。俳句では唯一、金沢「田」俳句会が参加。十名それぞれ、選りすぐりの俳句十句を披露しました。


十句並んで展示


●風の盆

二百十日の9月1日(日)、富山県八尾町の風の盆に行きました。

唄われよーわしゃ囃す

越中で立山
加賀では白山
駿河の富士山三国一だよ

越中おわら節の歌と三味、胡弓の調べに乗り、坂の町を踊る町流しを見ました。日曜日とあって、諏訪町の石畳の道は人、人、人の人垣で埋め尽くされています。優雅な女踊、力強い男踊、健気な子ども踊を目の前で堪能しました。


諏訪町の女踊


●松手入

9月2日(日)、兼六園の唐崎松を皮切りに、松手入が始まりました。初日は庭師が小舟に乗り、霞ヶ池に張り出した枝から作業に入りました。二日目からは長梯子を掛けての作業です。十本の指を駆使した「葉むしり」作業によって、天辺の松の隙間から空が透けて行きました。


長梯子七つを掛け唐崎松の手入


●思草(南蛮煙管)

「岳麓の晴れて南蛮煙管かな」という主宰の句があります。こんなスケール感はありませんが、兼六園の意外な場所に南蛮煙管を見ました。友達との吟行句会の折です。


芒の根元に群生する思草


●蛸島キリコ祭 早船狂言

珠洲市蛸島のキリコ祭に出かけました。蛸島のキリコは能登で一番、絢爛豪華と言われていて(十六基すべて総漆塗りで金箔が施され、見事な彫り物がついています)、このキリコと、地元の新成人の男子三人が演じる早船狂言(240年前より伝承)を観賞するためです。

漁業の盛んな蛸島町は地元民、特に青年男女の熱気に溢れていました。高倉彦神社内の立派な舞台での息のあった掛け合いに、「いよっ、いいぞ」と掛け声。私も感動の紙吹雪を舞わせました。


蛸島のキリコ


船頭役と艫取役のクライマックスの演技


朱雀記