文化放送「吉田照美 飛べ!サルバドール!」11月27日

今日はアーサーさんは広島から電話で登場

広島の紙芝居を今作っている
1945年8月6日を体験した方に見てもらうためと
8月の土砂災害がどうなっているか取材に

~「8月の土砂災害から3ヶ月 今現場は?」


アーサー・ビナードさんのコメント

今なぜ現場を取材しようと思ったのかというと
その時は注目しても 情報がすぐに来なくなる
阪神淡路大震災も東日本大震災もそうだが
災害にあわれた方の生活再建が大きな課題で
長いスパンでやらなければいけないことなのに 話題の転がり方が早い


8月の災害ももう昔々のことのようだが
ものすごく多くの人が避難指示や避難勧告の中で生活していて
それが解除されたのは実は先週のこと


現場に行って歩くと3ヶ月でいろいろなことが進むが
季節も変わり今日は秋晴れで暖かくて 太田川に鴨が来て山は紅葉してて
災害ということから風景も遠ざかるが 災害現場は工事現場のよう

そういう風にすべてが進んで行き話題が消えたりしても
生活再建はまだ道が遠い そのズレをみんなでどう考えればいいのか

今回は完全に流された施設の中心になっていた
文京女子大学の菅井直也先生に話を聞いた
知的障害者が働く施設で 30人が働き 職員が10人

もし土砂災害が昼間だったら40人全滅だっただろう
施設は完全に破壊された どうやってゼロから立ち上げるか

最初は全国から殺到したボランティアをさばくこともできなかった
空き家になっていた広島県の施設を借りた
それもボランティア経由で来た情報だったし
空き家の掃除も工事も全部ボランティアがやってくれて 今月再開できた


菅井先生の家は無事だったので
施設は破壊され大学も浸水があ大変だったが
走り回り疲れてヘトヘトになっても 家に帰って休める
自分の家を失うことがどれだけ大きい災難か良くわかったと
今やらねばならぬことはみんなの生活の再建
3年半もたっている東日本大震災も全く同じ課題


風化し話題にならなくなる
現場のまわりの紅葉の美しさを見て思ったのは
人間は忘れるし時は過ぎて行くが 
その間に他の話題が入って線引きしているなと

一番大きいのが選挙 選挙が来て権力者の顔ぶれが変わる
変わらなくてもそこに線が引かれる
東日本大震災が遠ざかったのもその後の衆院選だったな~って

今回もまた選挙が来るが そこにまた線が引かれるのは
自然の風化とは違う線引きなんだなと
僕らは自分たちの脳みそと心の力でそれを超えられるだろう

菅井先生も言っていた
すぐ行くことも必要だが 忘れた頃に必ず行くとか 
いつでも声をかけて必ず行くからという
そういう支援の仕方を一人一人が開発できたらな

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アーサーさん優しいね 日本人よりよっぽど優しい...


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