「戦争する理由」武田茂夫  東京新聞 本音のコラム 8月28日




最近の政治と社会は戦争へ転がり落ちて行った
暗い時代を思い起こさせるという議論がある。
小さな幸せもあった昭和初めの庶民の暮らしは、
満州事変以降ファシズム体制に吞み込まれ、
敗戦で荒廃の極みに達した。
この間、わずかに15年。
思想統制があったにせよ、
国民がファシズムを支持したというのがポイントだ。

他方、民主主義のもとでなぜ戦争が起きるのかを知るには米国の例が重要だ。
実際、米国は建国以来、国際紛争の解決のために
戦争やクーデター支援やジェノサイド(民族大量虐殺)を躊躇してこなかった。
フィリピン植民地化、中南米独裁政権の支援(ブラジル、チリ、グアテマラ等)
ベトナム戦争など。湾岸戦争やイラク侵攻もそうだ。

ルーベンスタイン著「殺す理由」はこう説明する。
米国人の生命・財産・海外権益だけでなく、
自由や文明秩序といった米国的価値を邪悪な敵が侵害する時に限り、
つまり米国の拡大された「自己」の自衛権行使として
米国民は戦争に同意すると言う。

同書は邪悪な敵とは自分の影の分身であり、
戦争とは紛争解決努力の否定だという。

軍備拡張と政治的抑圧の中国や北朝鮮が
戦前の日本のデフォルメした姿であり、
安倍政権の奉じる国家主義の行き着く先であるからこそ、
仮想的とされるのであろう。(法政大教授)

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チョムスキーの本とか こちらの本など読むと 
アメリカ人は自国が何をしているか
全くわかってないということが良くわかる...

「アメリカが知らないアメリカ」




まあ他国民をどうこう言えません...
日本国民だって「日米地位協定」や「日米年次改革要望書」の
中身をどれだけ理解しているだろう

TPPにもどれだけの人が関心を持っているのか
TPPは経済侵略に他ならないのに...



「一般市民は何が起こっているのか知らない
 知らないということも知らない」ノーム・チョムスキー