オグリキャップと言う名前を知っている?
馬が小さく見えた…
もう、オグリは本命ではなかった…
蘇れっ!オグリキャップ!
おまえらしさを見せてくれっ!
熱い思いを胸に、最後のゲートが開く
これぞ夢のラストラン
1990年 第35回 有馬記念のビデオで聞いた言葉である。
武豊が騎乗して、2度目の有馬を制したオグリキャップ
スローペースで、「八百長」ではないか?と騒がれていた。
オグリキャップほど、「人間」に翻弄された競走馬はいないのではないかと思う。
登録が間に合わず、ダービーには出られなかったし。
4歳(旧)のときに、年上の競走馬たちと走らなくてはならないし。
1歳上には、タマモクロスという怪物がいたし…
タマモクロスも、悲劇の馬なんだけどこれはまた後で…
さて、オグリキャップとはどんな馬かと言うと…
地方競馬である、笠松出身
地方、中央で合計32戦22勝して、2着が6回 だったかなぁ~
はっきり言えば、怪物です。
笠松時代から中央に乗り込み、14連勝した
しかも4歳(旧)で14連勝した
この連勝を止めたのが、晩成型の怪物 タマモクロス。
タマモクロスは春の天皇賞で、初めてGⅠに初出場、GⅠ初勝利をする
それからは、GⅠの連勝を続けていく
秋の天皇賞で、タマモとオグリの初対決っ!
東京競馬場で実際に見ていたのだが
ファィター南井と職人河内との叩き合いっ!
最後には、1馬身と少し離してタマモの勝利だった。
もう、どっちが勝ってもよい、どっちも勝たせたいと思ったレースであった。
オグリにとっては、初めて完敗と思えるレースだったのではないだろうか…
続いての勝負のレースは、ジャパンカップである
凱旋門賞馬トニービンを向かえ、タマモ・オグリの他、菊花・有馬を制しているメジロデュレンなどの布陣
日本の競争馬としては、ホームでは負けられないレースだったかもしれない
このレースはオイラは見に行きました。
なんと言っても、凱旋門賞馬をこの目で実際に見たかった。
パドックで見ていると、タマモとオグリの気合の乗りが凄かった
素人のオイラでも判るぐらい…
お互いに、「敵はお前だけ」とでも言っているのであろうか…という感じさえした
しかし、ペイザーバトラーに優勝は持っていかれた。
オグリは、タマモをマークして追いかけていったが
マッキャロン騎手と、南井騎手の腕の差が勝利の勝敗を分けた感じがした。
オグリは3着…
オグリとしては、自分より速い馬が少なくてもこの世に2頭いることがわかったレースであったであろう
屈辱のジャパンカップも終わり、今度は最終戦の有馬記念。
3連敗は許されないっ! 騎手も岡部に乗り代わりした
河内騎手がサッカーボーイを選んだのか、調教師が乗りかわせたのかは不明だけど…
元々、オグリキャップやサッカーボーイはマイラーに近い中距離系
タマモクロスみたいな、スピードがあるステイヤーとは違い
2400m以上のレースになれば苦手な部類であろう。
菊花賞を制してきた、武豊の騎乗するスーパークリークも血統的には万能型であろう…
菊を勝ったのがフロックかどうかを試されるレースでもあるであろう。
オグリは、この33回有馬記念を宿敵タマモクロスをおさえで勝利した
オイラの中ではリベンジを果たせたと言う感じであった
スーパークリークは、3位に入ったが失格…
失格と言えども、武豊とスーパークリークのコンビはフロックなどではなく
十分に実力があり、来年は楽しみになるであろうと言う気持ちで中山競馬場を後にしたことを覚えている。
年が開け、オグリも5歳(旧)になり、イナリワン・スーパクリークと3強時代を形成していくのである
この年の、オグリの印象深いレースは2つある
1つは、マイルチャンピオンシップ
バンブメモリーがオグリを一旦指すのだが、オグリと南井は諦めなかった
もう一度、抜き返し勝利する
後に、武豊がこんなコメントを残している
「オグリキャップには、どうしたら勝てるのかわからない」と…
もうひとつの印象に残るレースは…
なんと言っても、ジャパンカップでの、ホーリックスとの叩きあい
アナウンサーが、中立と言う立場も忘れ「オグリキャップ頑張れっ!」と連呼したぐらいである
勝負は当時のレコードタイムの2分22秒2 というとんでもないタイムでハナ差でオグリは負ける。
続いての出走は、有馬記念…
ここでも、オグリはイナリワンに0.8秒差の5着と惜敗する
しかしタイムに注目すると…
4歳(旧)の時は、2分33秒9
5歳(旧)の時は、2分32秒5
5歳のときのほうがタイム早いじゃんっ!
勝ったイナリワンや2着のスーパークリークが化け物なの?という感じ。
翌年、6歳(旧)になったオグリキャップは、安田記念を制する
しかし、毎年G1を勝っているなぁ~
マイル・安田と制して、マイラーとして十分であろう
しかし、ここから悲劇がはじまる…
秋の天皇賞で、6着。ジャパンカップでは11着…
信じられないような成績だった
そして、ラストランである有馬記念
力いっぱい大声で応援した記憶がある。
一緒に言った友達に…
「お前、オグリの単勝に100万ぐらいかけているようだな」と言われた
実際には、100円しか買っていない
しかも今でも、その馬券はアルバムに張ってある。