ミケの話4(仔猫たちの話) | 南仏ーの生活

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仔猫たちが生まれてからは、日に何度も、ミケと仔猫たちの様子を見に隣家の裏庭に赴いた。

 

昔実家で飼っていた犬が2度出産したので、生まれて間もない仔犬は見たことがあるが、生まれたての仔猫を間近で見るのは初めて。

現在うちで飼っているペー様も出会ったときは仔猫だったが、獣医さん曰くすでに生後4か月くらいだったので、赤ちゃんという感じではなかった。

 

 

仔猫たちはもちろんまだ開眼していなかったが、私が段ボールハウスを覗き込むと出口(=私がいる方)に向かって這って来る。

耳もきちんと出ていなくて、体毛も薄く、ところどころ皮膚のピンク色が透けて見えていて、頼りないけれど愛おしい。

心なしかキジトラの方が、三毛よりも活発な印象を受けた。

時折見える後ろ姿から、おそらく性別は2匹ともメスのようだ。

 

新米ママであるミケはまだ裏庭から出ず、私が用意した餌を食べていたが、徐々に体力は戻ってきているようだった。

 

そして生後11日目、キジトラの目が少しずつ開き始めていることに気づいた。

三毛の方はまだまだ両目を閉じている。

成長が早いせいか、やはりキジトラの方が動きが早く積極的に見える。

双子だけど、成長も性格も違うのが面白い。

 

ミケが食事のために箱から出たとき、思い切って段ボールの中に手を入れて、仔猫たちを外に出してみた。

名目上は性別の確認なんだけど(やっぱりメスだった)、本当は私が抱っこしたかったから。

抱っこするには小さすぎて、手のひらに乗せて撫でてあげるだけだけど、かわいすぎてため息がこぼれた。

 

ところでこうも毎日観察していると、そろそろ名前を付けたくなってきた。

この子たちもいずれはここから去ることになるが、里親さんが見つかるまでの間は私が世話をするんだから、便宜上名前があった方が良い。

 

三毛猫の方は、ミケのミニミーみたいなので、そのままミニーと呼ぶことにした。

さて、キジトラはどうしよう。

母親も妹(推定)もミから始まる名前なので、この子の名前もミから始まるものにしたいと思い、また、体毛がフラッフィーなので、ミ+フラッフィーでミフィーにした。
 

 

 

そして生後12日目、段ボールハウスを覗くと、めちゃくちゃ美猫がいた!

完全に目が開いたミフィーである。

少し青みがかった濃い目のグレーの目が潤んでいて、思わず「かわいい」と声が漏れた。

 

対するミニーは、ようやく少しずつ目が開いてきた。

体に対して頭が大きすぎて、目もショボショボしているけれど、今しか観られない姿だと思うと、これまた愛おしくなる。

 

まだ視力も聴力も弱く、私のことも認識できないだろうけど、日々の成長を目の当たりにして、すっかり親心が芽生えてしまった。

か細い声でキューと鳴くのがまたかわいくて、ミケ一家の住む隣家の裏庭を訪れる頻度が急増するのであった。