体験談
【包帯をしている彼女】
今からもう15年以上前の話。自宅マンションの近くに、ちょっとしたBARがありました。
そこは、カウンターが8席とボックス席が2つの小さな店で、マスターとバイトの女の子2人でやっていました。
そのバイトの女の子の一人は、いつも左手首に包帯を巻いているんですね。半年たっても1年たっても、常に包帯を巻いている。
私は手首の傷を隠すだけなら、別に包帯でなくてもいいのにと思っていたのですが。
その後、彼女が店を辞めた時に、私はマスターに彼女の手首の包帯について聞いてみました。
すると、実は彼女は極度の対人恐怖症で、それを克服する為に接客の仕事をしていたというのです。
時々、店のトイレの中で、自分で手首に傷をつけていたこともあったようです。
何かわけありな感じはしていましたが、対人恐怖症とは全く思えませんでした。
夜の世界には何かしらの事情を抱えている人が沢山います。
また、色々とエピソードを紹介したいと思っています。