街角で偶然にであった

とてもとても遠い日  


ほんの少し首をかしげて  

微笑むクセ覚えていました


手にすくった巻貝に

聞こえた白い潮騒が


あなたのまわりに聞こえます


時に長さがあるなんて

だれが告げたのですか


わたしはあの日のあなたの姿

今も見つめることができるのに



街角で偶然にであった

とてもとても遠い日


幸せを尋ねる戸惑い

どうしてか聞けないわたしです


開いたばかりの花の香の

春のどやかなひろがりが


あなたのまわりにさざめいています


時はもとに戻れないと

だれが決めたのですか


心の中のあこがれが

今も心に膨らんでいると感じているのに