丹下坂が、聡思の部屋にいるなんて・・・どういうこと!?「たんげさん・・・どうして?」
丹下坂は不良少年たちを顎であしらった。「お前ら、さっさと行け!!下でバスが待ってるからな、パクった鍵はよこせ」
清花が部屋のベランダから外を見ると、マンションの前に施設のバスが停まっていた。
丹下坂は、ベランダから外を眺めた。不良少年たちが、しぶしぶバスに乗り込むのを見届けていた。
「あいつらは、夜中に施設を抜け出して、ここに来やがったんです」
丹下坂が窓の外を見ながら言った。
「奴らは、この部屋に隠れて飲んでたんですよ。施設では警備員が夜回りをするからです。奴らは、わたしの机からこの部屋の鍵を盗んだんです」
清花は、こんなに普通に話す丹下坂を始めて見た。会社では、うなずくか一言のみ発言するかの、どちらかなのだ。
「彼らはアルバイトで来ていると言っていました。それは本当ですか?」
清花は、丹下坂にそうたずねた。丹下坂は首を振った。
「奴らはアルバイト生として雇われていません。施設側もあんな問題児たちに、仕事を紹介できません。奴らは同じ施設から雇われた真面目なアルバイト生たちを脅して、わたしの机の引き出しから、この部屋の鍵を盗ませたんです」
丹下坂はベランダから清花のほうを振り返った。
「聡思を知ってるんですか?」
清花は、丹下坂にそれを聞くのが少し怖かった。
丹下坂には一瞬間があったが、やがて話しだした。
「聡思さんのことは昔から知っています。こう見えて、小学校時代から22歳までオートレースに出場してたんです。わたしは男まさりな性格でした。小学校時代、母に連れられて兄が通っていた少年オートレース・サークルを見に行ったんです。そこの見物席から当時小学生だった聡思さんを見かけました。わたしは聡思さんに憧れてオートレース・サークルに入り後輩として彼に可愛がられました。しかし、彼は大学へ進学し車の設計の道を歩み始めたのです。わたしはスポーツしかできない少女だったので大学には行かずオートレースに出場し続けました。それがある日事故にあってしまい、身体に支障をきたして、もうサーキットに戻ることが出来なくなったんです」
その話を聞いた清花はハッとした。

続く☆
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みんくのブログ~めざせプリプラ・ビューティー~-111203_1248~01.jpg
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