【八十七食目】並木藪蕎麦(蕎麦) | デブの素

【八十七食目】並木藪蕎麦(蕎麦)

店名:並木藪蕎麦
カテゴリ:藪蕎麦三家
属性:蕎麦
最寄り駅:浅草駅
路線:東京メトロ浅草線
住所:
評価:71/100点
値段:700円

本日二件目は浅草にある、最後の藪蕎麦御三家「並木藪蕎麦」です。
大正二年にかんだやぶそばから暖簾分けし、浅草で開店した老舗で、御三家の中でもっとも汁が辛いと有名な店です。

さて、浅草駅で下車し、まっすぐ脇目もふらずお店へ。五分ほど歩くと藪の屋号を書いた大きな看板。

並木藪蕎麦に到着です。

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まずは店内に入り席へ、すぐに座れましたが既に16時を過ぎていると言うにかなりの混み様です。

注文は決まっているものの、一度メニューを確認したのちに、セレクト。こちらでのセレクトは以下の通りです。

ざるそば×2
700円(1400円)
日本酒
700円

注文後、待ちながら周りを眺めていると直ぐに酒が運ばれてきたので、先ずは一杯。猪口でグイッと飲み、ネリミソをチョビチョビ。
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…?おぉ!!

ここの酒はうまい!!もちろん今までの藪で飲んだ酒も十分でしたが、並木は木の香りがしっかりと酒に染み込んでおりとても豊かな味わい。
お馴染みの練り味噌を軽く一舐めしたあとに酒を呑むと口の中に木の香りが広がり、味噌のくどさを洗い流してくれます。
これは中々…、酒好きにはたまりませんね

さて、10分程酒を堪能していると一枚目の笊が到着です。

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やはりこちらも返された笊に三~四回手繰ればなくなるほどの量が盛られており、なんも言えない潔さを感じますね。まさに雅です

蕎麦をゆっくり食べるなんて野暮なことはできないので先ずは、蕎麦猪口に汁を注ぎ、蕎麦のみで一口、汁のみを一口味わいます。
蕎麦はまるで当然といわんばかりに香りがよくほどよいこしの食感と喉ごしが素晴らしい口福を感じさせてくれます。
汁もやはり辛めでうまい、藪蕎麦御三家のなかで一番辛いと思われる汁は、その辛さに不似合いなほどとがった感じはなくむしろ柔らかい、荒削りの鰹節からとられた出汁も汁の辛さにぴったり合い。辛いだけではないふくよかでまさに粋な味わいです。

そんな単体での味に満足したあとは、素早く蕎麦に汁を絡ませ、一気に啜る。
蕎麦の先にわずかに汁をつけ口に含むと正に極楽。わずかににしか汁を浸していないのにも関わらず、確りと汁の旨味が口に広がり、それでいて蕎麦の邪魔をしない、むしろ蕎麦の香りと旨味を引き立て膨らまし、ただ蕎麦を食しているだけにも関わらずなんとも言えない口福です。
そんな幸せに浸りながらあっという間に一枚目を完食。
すると素晴らしいタイミングで二枚目の笊が到着。
客を待たせず蕎麦を殺さず、素晴らしい心遣いです。そしてこちらもあっという間に完食。

もちろん最後は蕎麦湯で〆。大きな急須で出された蕎麦湯を蕎麦猪口になみなみと注ぎ、一口。蕎麦の香り汁の香りが合間ってえもいわれぬ香りが口の中に広がります。
しかし、驚くことにこれでもまだ辛い。半分程飲み干したところで、さらに蕎麦湯を追加。ようやく程よい辛さですが、まだ蕎麦湯を楽しむというより暖かい蕎麦の汁を飲んでるくらいの辛さ、さらにさらに半分ほど飲み干したとこれで、ようやく蕎麦湯を楽しめる辛さに。
ここまで蕎麦湯を飲ませるとは、並木藪蕎麦、恐るべし!!
まあ、蕎麦湯は大好きなのでむしろ嬉しいくらいですが

うーん、今回も完璧な口福です。今まで来たことなかったと言う事実がむしろ、悔やまれます。
個人的なランキングとしては藪蕎麦御三家のなかで、並木が一位、かんだが二位、池之端が三位ですね。
まあ、どの店も美味しいのにかわりはありませんがね。

さて、つぎは天抜きや鴨抜きにも挑戦したいですね



というわけで今回は。
☆☆☆☆☆☆★
※十段階評価、★は下一桁が5点以下