大江千里とわたくし | DEATH之光

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大江千里を知っているか。

今年亡くなったKANとか槇原敬之くらいの世代だったと思う。わらわはあんま興味なかったんで、タモリが「かっこわるいフラれ方♩」とかマネしてたことくらいしか知らない。あと高須クリニックのCMに出ていそうで出てなかった気がする。

その大江千里だが、風の噂によるとジャズミュージシャンになったらしい。アイドルがジャズミュージシャンになるのは別に珍しいことではなく、マイルスのプロデューサーでベーシストのマーカスミラーは元「ココナッツボーイズ」というアイドルグループの一員だったはず。


しかしジャズとなるとわが領域。どれほどのもんか確かめてくれるわ! と思っていたのじゃがコロナ禍ということもありなかなかライブを見に行く機会がなく、まあジャズならいずれ縁もあるじゃろうと思っていたところサッポロシティジャズに大江千里参戦!との一報が。おお、これは行かねば...しかしよりによってライブの日が12/24のクリスマスイブとな。これってどういう...恋人とラブな一夜をとか? 大江千里の曲風ってユーミンとかみたいなそういう方向性だっけ。そもそも歌わない気がする。クリスマスにジャズ...は学生の時バイトで色々やった気がする。でもBGMみたいいなもんでみんなガチに聞いてはいなかったような。


どちらにしろ12/24だとすると結構倍率が高い気がする。抽選当たるかなと思いつつローソンチケットをポチるとその場でチケット2枚ゲット。念のためもう一度チケットサイトを見るともう売り切れていた。早いもの勝ちであったか。でも多分他のコンサートチケットってこんなもんじゃないよね。ジャズでチケット争奪戦になるのは聞いたことがない。



と言うことで行ってきました。場所は札幌コンサートホールHitaru。今まで札幌のコンサートはキタラと言うちょっと札幌都心から離れたところにあって不便だったのじゃがここは最近札幌駅の近く(でもないか)に出来たホールで、地下街直結なのでホテルから外気に触れずに歩いていける。核戦争が起きても安心。今までバレエのコンサートを見に何回か行ったが、ここはオーケストラピットがあるのじゃよ。生音でバレエやオペラが見れる。これは贅沢。


しかし、はて。確かにオペラやバレエには適しているが、ここでジャズをやると? オーケストラピットはどーすんの。しかも食事が出るという。キタラと同じくホール前にはシャンパンとかが飲める売店はあるが、客席は飲食禁止のはずだったが。それともホールが別にいくつかあったはずなので、そっちの方でやるとか。


サッポロシティジャズの垂れ幕を見ながらエスカレーターを上がっていくと、別の小さいホールでは何やら別のイベントをやっている。やはり会場はメインホールのようじゃ。中に入るとステージに通される。ピットは板で塞がれている。そしてステージの真ん中に「サッポロシテイジャズ」のネオンと垂れ幕が。どうやらこの中に入っていくようだ。すると...


「ステージ」の上にさらにステージが作られており、大江千里トリオはそこで演奏するようだ。その手前にはテーブル席、そしてその後方には我々が座るカウンター席があり、それぞれに充分な広さのテーブルが付いている。このためにわざわざ全部作ったのか。ステージの中にステージと客席があるので、本来の客席は一切使われない。なんと贅沢な。そして我々の座る「客席」の横には飲食を提供するブースがある。すでに結構並んでいるので我々も並ぶ。午後6時だと我々はまだいつもの夕食の時間ではないため腹が減っていず、とりあえずオードブル的なものと、飲み物はいちいち取りに行くのが面倒なのでボトルのシャンパンを頼む。


開幕まではスクリーンでオフィシャルパートナーの動画が流される。そして大江千里トリオの入場。ベースとドラムはニューヨークから連れてきたとのこと。

一曲目は大江千里のヒット曲のようじゃったがわらわはよくわからず。長官は知っているようじゃった。ジャズでもこういう時自前の曲があると強い。著作権料払わなくてもいいからな(厳密にはなんか手続きがいるらしいが)。

パンフにはビルエヴァンスが好きみたいに書いてあったけども感じとしてはおしゃれオスカーピーターソンのちょっとだけビル風現代風甘い方のクラウザーさん風。一曲も短めで聴きやすい。まあわらわの好きな山下洋輔セシルテイラー系を期待していたわけでは全然なかったがもしもそうなってたら面白かったのにと思って。


聴きながらパンフを読む。ふむふむアイドル時代の録音でニューヨークに滞在した際にバークレーだかジュリアードの学生がたくさんいていいなと思ったと。んで今通信で入学できるシステムがあったので入学したらしい。まあ今さらじゃがわらわも高校の時、進学先にマジでジュリアードとか考えていたのじゃ願書の出し方も入試方法もどうやったらいいのか全くわからず、そもそも日本の場合音大の受験とかそれ専門の先生につかなきゃいけないからアメリカでもそうなんじゃないかとか、そもそもマジでジュリアード行きたかったら高校とか行ってる場合じゃないだろうと思って結局諦めた。まー行ってても多分食えてなかった気がする。


隙あらば自分語りをしている間にシャンパンが一本なくなった。ちょうどフードブースの列がなくなったので次はオレンジワインをボトルで買ってくる。おしゃれジャズに酒とフード。やっば音楽は客として聞くのが楽でいいね。


途中休憩の時、どうやら昔からのガチ大江千里ファン勢がウキウキして話し込んでいる。まあそりゃそうだよなあ。客の男女比も圧倒的に女の方が多い。普通ジャズのコンサートつったら野郎が9割でそのうち2割くらいが同業者でステージ前で一挙手一投足を1ミリ秒でも見逃すまいと目を血走らせているサツバツとした女コドモはすっこんでろ空間なのに。


アンコールも当然あり、最後の曲まで楽しく聴けた。途中以前のヒット作が色々あったようなので、ガチ大江千里勢はさらに楽しめると思う。そしてそれをきっかけに是非ジャズ沼に。

では今回はこれで。

SAPPORO CITY JAZZ 2023
シアタージャズライブ
12/24(日)夜公演 大江千里トリオ

札幌文化芸術劇場hitaru