いよいよ、最後は岩泉駅と、もともと小本線として、その先繋がるはずだった、小本(現岩泉小本)駅です。
二升石から国道455号線を進むと、やがて市街地になり岩泉町の中心部になります。
左側にJA新いわて岩泉支所が見えたら、その先の信号のT字路を右折して県道221号線(岩泉停車場線)に進み、橋を渡ると、正面に岩泉駅が見えてきます。
時刻が18時半、すでに外灯が点灯してますが、何とかまだ写真は撮れそうです。
画像左が、本来建設計画のあった小本方面・・・ですが、車止め、右が茂市方面です。
私が乗車したのが20年前(そんなに経つのか?)・・・、当時と雰囲気は全く変わりません。
大きな駅舎ですが、駅は1階のみで、2階は、岩泉商工会と、JRバス早坂高原線の乗務員休憩と、夜間滞泊に使用されています。
駅前の路線図です。画像中央下が茂市駅、丁度その上の方に岩泉駅があります。
計画では、さらに右の方へ進み、海沿いの小本まで延伸される予定でした。
そうそう、後から知りましたが、岩泉から先、国道を小本方面に向かい、道の駅手前で右に入って進むと、ふれあいランド岩泉という、宿泊施設があり、オートキャンプ場やトレーラーハウス、各種コテージなどがあり、なかでも、ブルートレイン日本海ってぇのが、24系ロネ、ハネに宿泊出来ちゃいます。
後ろを振り返ると、JRバスが1台いますが、2003年3月末で廃止されたJRバス東北岩泉営業所で、現在は、盛岡支店岩泉宿泊所として、早坂高原線(盛岡~岩泉~龍泉洞)の夜間滞泊用として利用されています。
バスは、東日本交通の廃止代替バスの他、JRバス東北の早坂高原線が4往復、岩手県北バスの岩泉~小本線(岩泉駅前~岩泉小本駅)が11往復、町民バスが3路線と比較的充実してます。
ただ、駅前(バス停名は岩泉消防署前になります)までバスが入るのは、県北バスと町民バスのみで、廃止代替バスとJRバスは、国道にある岩泉橋バス停に停車します。
待合室の入り口は、17時半で施錠されていて入れないので、外からの撮影です。
多少、机とか置かれてますが、広い待合室は、以前と変わりません。
画像奥、正面を向いているのが、かつての切符売り場、その右が改札、左がかつての荷物取扱窓口です。
昭和47年2月6日に開業し、当初から簡易委託駅でした。
昭和62年4月1日の民営化を経て、平成12年4月1日には、窓口でのJRバスの乗車券、回数券、定期券の取り扱いを廃止、鉄道乗車券のみ取り扱いとなります。
浅内駅の時よりは、多少ましかと思いますが、前の画像をトリミングしました。
古き良き国鉄時代を知る者にとっては、この窓口は懐かしいですね。
駅舎の端から裏へまわってホーム側です。
左の手摺りが、ホームへ上がる階段です。
奥が茂市方になります。
前の画像を少しアップで、改札付近を撮りました。
改札ラッチは鉄パイプ製です。
幅広の階段を上るとホームです。
左が行き止まり、右が茂市方です。
ホームに上がってみます。奥が茂市方面です。
島式ホームを使用した片面1線の線路配置です。将来、小本まで全通した際には、駅舎側(画像右側)にもレールを敷いて、交換可能な駅になったかもしれません。
というのも、ホームを出たちょっと先で両開き分岐になるように若干カーブしています。
奥に消防車が見えますが、駅舎の隣(茂市方)には、消防署があります。なので、駅前のバス停は、鉄道が廃止になったことで、「岩泉消防署前」という名称になってます。
こうして見ていると画像奥の方から、ヘッドライトを灯したキハ52が走ってくるような気がします。
車止め側から、茂市方面を向いて撮影です。比較的有効長は長く、20m車、3~4両といったとこでしょう。
側線があった形跡もありません。
反対側、車止め方面を向きます。ホームの左側、レールが敷けるようになってます。
枕木には、かつて折り返しの気動車がここに止まっていたであろう、油染みも残っています。
ここに、気動車が1~2両保存されていればなぁ~と思ったりします。
こちら側もホームを出た先で若干左にカーブします。
前の画像のさらに奥、ホーム端から数10m行ったところに車止めがあります。
車止めには、第1種~第4種の4種類ありますが、これはどうなるのだろう・・・。
奥のバラスト積だけなら、延伸予定のある暫定的な第1種だし、手前のレール組みだけなら第2種だし・・・。
20年前に来た時は、車止めから先は、自然に還った状態で確認できませんでした。
この先、小本方面に向かって、わずかな距離ですが、路盤がありました。
車止めの後ろ、盛られたバラストの先、かなり均されていますが、ほぼ線路の延長線上に路盤が伸びていたと思われます。
先程の画像からさらに小本寄りです。
Googleマップでは、路盤跡が道路と立体交差になっていました。
おそらく、桁の老朽化と、幅員を広げるためと思われますが、近年橋梁部を撤去したようです。
前の画像、道路向こう側の築堤から、小本方面を見ます。
路盤はここまで、ここを直進すると、岩泉町の中心部ですから、考えられるルートは、川を渡りながら右にカーブし、川と国道455号線(小本街道)と並行するようなルートで小本駅の南側からアプローチするような感じと想像できます。
おそらくは、用地買収とかもしてなかったのではないかと思われます。
ここで、いったん散策は終了し、小本経由で宮古に向かいました。
これは、翌日に乗車した、三陸鉄道北リアス線、岩泉小本駅構内です。奥が宮古方です。
末端を撮り損ねたので、そちらは、折り返しで・・・。
轍が見えるところが、小本線になるところだったと推測されます。
久慈方を見ます。岩泉小本駅は、島式ホーム1面2線の交換可能駅ですが、もし小本線が開通していれば、対向式のホームが1面設置されたのでは・・・と思います。
この駅、元々は小本駅として開業しましたが、岩泉線が廃止になり、町名の付く駅名が無くなるということで、岩泉小本駅と改名されました。
折り返しで撮った画像です。分岐器の奥が岩泉小本駅で、奥に向かって久慈方面です。
もしかするとこの辺りに、小本線からの分岐器が設置されたかも・・・。
前の画像の宮古方です。
25キロポストの後ろ、草の生い茂った辺りで、路盤は切れています。おそらくは、この先、宮古方面に向かって右側にカーブを描いて行ったと思われます。
元々、宮古~田老間が国鉄宮古線、久慈~普代間が国鉄久慈線として開業しており、田老~普代間を鉄道建設公団が工事していたわけだから、小本駅を建設する際に、小本線を考慮して建設してもおかしくはないですね。
これが20年前に乗車したときの乗車券です。
発行が、岩泉駅前駅となっていますが、これは、開業当初から、国鉄バス岩泉駅前駅窓口扱い、後にJRバス岩泉駅前駅窓口扱いになっていたためです。
要は、バス部門が業務委託していたってことです。
4年後には、岩泉駅発行になっていたと思われます。ちなみに現在の代替バスの運賃は、同区間760円です。
これが復路です。こちらは、ごく普通のマルス券です。
過去の写真がどっかにあると思いますが、見つかったらまたアップしていきたいと思います。
今回は、全く予習していなくて、宇津野駅や押角駅の旧駅舎、夕方からの散策で駅前後の細かい状況など、ちょっと調査不十分なところがありました。これについては、次回行くときの課題としておきたいと思います。
短い路線ではありましたが、長々とお付き合いいただいてありがとうございました。
GWネタは、まだまだ続きます。