NHKの朝の連続テレビ小説「虎に翼」を見ている。
今朝の回では、寅子の法律専攻の同級生に戦前の華族のお嬢様がいて、戦後に再会するシーンがあった。
その人は、戦後の憲法が施行されたのち、いろいろ大変なこともあったのだろうが、寅子が赴任した新潟の喫茶店のような店を切り盛りし、その場所で英語の塾にようなこともやっていた。それをみて過去の記憶がふと思い出されたのだった。

 私が20代の頃に会社の上司に連れられて銀座のバーというのかスナックのようなところにに連れて行ってもらったことがあった。
 8人位座れば満席になってしまうような小さな店だったが、場所は銀座である。
 普通の若い会社員のお給料では、余裕が無ければ、はなかなか行けない場所ではあったし、私の世代はあまりそういう店には行かない世代ではあったのだ。結構年配の上品な感じの「ママ」が一人で切り盛りしていた。カラオケセットなどもあった記憶もある。
 チラッと耳にしただけだったが、その「ママ」は旧華族の家に生まれた人だったらしい。
あまり気に留めはしなかったが、あの「ママ」の上品さはそういう育ちの良さが出ているのかなとふと思った記憶が甦った。
 もし華族の制度が残っていたら、多分「ママ」は、この仕事はしていないのだろうな、と勝手に思ったりもしたものだった。
 戦後80年近くなって、時代が変わり、最早、華族に生まれた人達は、鬼籍に入られたり引退されている年齢になっている方がほとんどだろう。だからここ数十年はそういう人に出会うこともなかった。
 今朝の「虎に翼」の場面を見て記憶が甦ったのだが、私が若い頃には、かつて華族に生まれたが、華族制度の廃止に伴って、新たに仕事を探して働いている人を実際に見ることがあった時代だったのだ。 私の会社の随分上の上司でも旧華族出身だった人がいた記憶も残っている。