発送電分離等電力自由化には、「匠の技」が必要? | 日本を安倍晋三から取り戻す!真の国益を実現するブログ

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安倍総理大臣の売国政策に我慢ができず、ブログを始めることにしました。
真の国益を実現するため、外交・国防・憲法・経済・歴史観など
あらゆる面から安倍内閣の政策を厳しく評価し、独自の見解を述べていきます。

 一ヶ月以上前になりますが、家庭向けを含めた電力小売りを2016年に完全自由化する改正電気事業法が成立しています。
 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1003X_R10C14A6MM0000/
 
 この電気事業法改正に関しては、昨年11月の改正に続く第二弾であり、政府は平成27年の通常国会に、発送電分離などを盛り込む第3弾の改正案を提出する予定だそうです。

 拙ブログにおいては、昨年11月の当法改正の際にも、批判的に紹介しました。
 http://ameblo.jp/datoushinzoabe/entry-11702162464.html

 本質的な批判論としては、こちらをご覧いただければ幸いです。
 http://ameblo.jp/datoushinzoabe/entry-11709701168.html

 電気事業法改正について、順を追って簡単に説明しておきます。
 昨年11月の第一弾では、全国規模で電力需給を調整する「広域系統運用機関」の設立が盛り込まれました。
 今回の第二弾では、政府の目論見どおり、電力小売りの参入を全面自由化し、「地域独占」をなくすことが決まりました。
 次回の第三弾では、電力会社の発電と送電部門を別会社にする「発送電分離」が盛り込まれる予定です。
 予定どおり着々と進んでいきますね。
 
 ちなみに、既に周知のことではありますが、電力自由化を進めても、電気料金は必ずしも低下するとは限りません。
 結果的には、部分的な自由化にとどめた日本の価格上昇率が最も小さくなっています。また、米国では自由化を進めた州の方が価格が高いのです。
(関西電力作成)
(関西電力作成)

 少々遡って調べてみました。これらの電力自由化に向けた電気事業法改正ですが、どうやら経済産業省の諮問機関である「電力システム改革専門委員会」により、平成24年7月に作成された『電力システム改革の基本方針』に基づいているようですね。
 同基本方針PDFの最終ページにありますが、構成メンバーが凄い!(悪い意味ですが) 
 アベノミクスを牛耳る経済財政諮問会議の民間議員である伊藤元重が委員長、そして構造改革派として有名な大田弘子、富士通総研主任研究員の高橋洋等が委員として入っています。さらに、恐ろしいことには、電力システムの専門家と思われる委員が一名しか入っていません。
 
 中身ですが、一言で表現すれば、「これぞ机上の空論」といったところでしょうか。電力システム改革の大きな目的としては、自由競争促進による料金低下と安定的な電力供給の確保とされているのですが、そもそも、発送電分離等の自由競争促進と安定的な電力供給の確立は両立し難いものなのです。
 
 理由はこうです。
 電気というものは、供給(発電量)と需要は常に一致しなければ、周波数が乱れ、ユーザー側に悪影響がでます。したがって、電力会社は、電力の需要と供給が瞬間・瞬間で一致させるような運用を強いられます。発送電分離が進み、もし発電と送電が別法人であった場合、送電会社が電力需給を一致させる責任を負うことになります。しかし、発電設備を持たないまま電力需給の一致を達成することは困難極まりないのです。
 また、欧米諸国と日本では大きく電力系統(電力を需要家に届けるまでの発電・変電・送電・配電の設備の総称)の形態が異なっています。欧米諸国は、地形が長方形で平野が広いことから、各電力会社が網の目状に電力系統を繋ぎ、緊密に連携していますが、日本は南北に細長い島国であり、平野が少ないことから、電力系統は魚の骨のようにならざるを得ません。
 このため、欧米諸国は日本よりも大量の電力をより安定的に送ることができます。欧米の発送電分離は、緊密に連携された電力系統を前提とした政策なのであり、特殊な地形がもたらす電力系統の脆弱性に制約された日本には、そのまま当てはめることはできないのです。
 いかに発送電分離が危険であるかが分かっていただけるかと思います。

 そして、先述の電力システム改革専門委員会でも、このような電力事業の特殊性は理解していて、『電力システム改革の基本方針』18ページの「送配電分野の改革」のところで、次のように記述されています。

『自由市場で多様な供給者が出現すればするほど、送配電部門には強い調整機能が求められる。需要と供給を瞬時に一致させ、送配電網全体として周波数を一定にし、電圧を維持する。安定しない再生可能エネルギーが導入されればされるほど、系統計画の正確性と系統運用における「匠の技」が必要となる。

 う~ん、同委員会の委員も認識しているということですね。発送電分離等の自由競争の促進と電力安定供給との両立がいかに困難であるかを。
 逆に言うと、マニュアル等で対応できるレベルではないということであり、「匠の技」つまり、長年の経験により培われた特殊な技術がなければ、不可能ということを暴露しているのです。
 
米国カリフォルニア州で2000~2001年に発生した電力自由化後の大停電は、既に他人事ではありませんね。

 一方で、この国では、東京電力等電力会社や原発を叩きまくって、社員の勤務条件を悪化させ、技術者の大量離職を発生させています。

 このようなマスコミ主導の自由競争礼讃、公益企業バッシング等が支持される状況、要は思考停止から脱しない限り、わが国の未来はないといっても過言ではないと思います。
 まあ、先進国からの脱落を国民が望むのであれば別に良いとは思いますが…、「平成の大宰相、安倍晋三と心中だ!」(筆者は嫌だ!)


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