マインドマップ読書術
本をたくさん読むことは、自分にとっていいのか、あんまりよくないのか、
ときどき考えてしまうときがある。
いいことと言ったら、擬似体験ができるということ。
本の中では、私はいろいろな人物になりきることができる。
歴史上の偉人になったり、
おとぎ話の主人公として童話の中を歩きまわったり、
誰かを心の底から愛したり、
ときに誰かを殺してしまったり。
本の中に入り込むと、たくさんの体験をすることができる。
生活環境を変えることは難しいけど、本を読めばガラッと今生きている生活環境とは別の環境を味わうことができる。
これが、読書する上でのいいことなんじゃないかな!?
それとは、別に本を読むことの悪いこと。
それは、自ら行動しなくなること。
「星の王子さま」というサン・テグジュペリが書いた本の中で、こんなことが書かれている。
王子さまが多くの星めぐりをしていたとき、地理学者の星に行く。
そこで、分厚い本を書いている地理学者と出会う。
話をしているうちに王子さまはビックリしてしまう。
たくさんの地理について知っている地理学者が自分の星の地理について全く知らないことに。
知識はすべて探検家によってもたらされるという。
ちょっと遠まわしになってしまったかもしれないけど、知識を外に求めると、ときに行動を外に求めてしまうことがある。
自分は椅子に座っているだけなのに、たくさんのことを経験した気になってしまう。
それが、欠点のような気がする。
人の経験が得られるのが読書、でも、それが常習的になると読書に経験や知識を求め過ぎてしまう。
前置きが長くなってしまったけど、どうすればいいのか悩んだときにおススメなのがこの本。
たくさんの読書の内容を忘れないために、マインドマップというものを使って、本の内容や本を読んでいたときの感想を記録しようという内容のもの。
その中で、たくさんの本を読む人に向けられたメッセージがあった。
それは、
「私は、本を読むという行為を以前はこう思ってきました。「本を読むこと=情報や知識をインプットするための行為」。しかし、今の私は、「本を読むこと=書評を出すための準備作業」という位置づけに変わりました。それは入れるための行為ではなく、出すための行為なのです」と。
彼は、本の内容を出すために、Webook of the dayというメルマガを作り、書評を出し続けている。
本を読むことを自分自身の経験と合わせて、外に出すこと。
これが、できれば読書というのは素晴らしいものになるんじゃないかなって、この本を読みながら思いました。