今日は、令和6年6月1日。今日から夏です。森林浴をしたら少しは涼しくなるかと思い、林道をマウンテンバイクで上ってきました。
森林のマイナスイオンと、さらに谷川の小さな滝があり、絶好の森林浴となりました。
クロアゲハが蜜を求めて紅花トチノキの花にいます。花も蝶も夏の景色そのものです。
低地の森林浴はよかったのですが、クロアゲハからの坂は急で息が切れてきました。こんな所に山寺が。住職はいないようです。
もう無理! と思ったら峠らしき切り通しが見えてきました。ひよっとしたら・・・
なんと言うことでしょう。一気にパノラマが開けて石の芸術「深野の棚田」。絶景です。左には伊勢三山の局ヶ岳、そして中央には白猪山が見えています。
石垣に咲くサボテンの花。真っ赤です。夏です。
石の芸術とはこのことを言うのでしょうか。花崗岩でしっかり積まれた高垣は頑丈そのもの。道を見ると傾斜の急なこと。もう夏の青空です。
帰りは下り坂だけで行きの疲れは忘れてしまって、風を切って麓まで降りできました。それにしても不思議な光景です。ここは松阪牛の産地。一頭2000万円もするような牛を肥育する卓越した技術を持った方が何人かいらっしゃいます。
牛の体調が悪くなると小屋で一緒に寝たり、焼酎を体に吹きかけて血行をよくしたり、昼は牛を散歩させます。手塩にかけた牛は世界最高品質のお肉になります。食欲がなくなるとビールを飲ませるとか。
白猪山に降った雨は一度広葉樹の山に貯められ、日照りが続くと徐々に水を放出します。自然のダムは豊かです。名峰から流れる水はミネラルを含み、美味しい棚田米を産み出します。朝霧がたまると下界は雲海となります。なんと言っても対岸の山々よりも棚田の方が高いのですから天井の棚田。朝夕の寒暖が激しいので、お米はこれまた甘くて最高品質。あまり市場に出回らないので貴重です。
たまに絵を描いたり、俳句を詠んだりで観光客もちらほら。それでもここは地元の人が耕す現役の棚田なので観光地化されてないのでのんびりできます。このまま静かな集落であって欲しいものです。
松阪肉は但馬牛の子牛などを松阪市で二年ほど肥育したお肉を言います。ところが近年、津市、伊勢市、度会郡、多気郡で肥育された物も松阪牛に認定されています。実は、最高品質の松阪肉は白猪山から流れる櫛田川の支流にある深野と大石の二つの集落で肥育された物が別格のお味です。市内のお店で言えば、和田金は老舗で大臣級の方がお忍びで来られます。市内にはもう一つ名店があり、丸中というお店の肉は深野と大石で肥育された物です。牧場は、棚田と谷の中にあり、人の気配が少なくてストレスがないためここのお肉は絶品です。しかも、好き焼き肉なら100g600円ほどでお値打ち。すじ肉はおでんに入れたら冬の絶品になります。すじ肉も松阪肉の香りが素晴らしい。1kg2500円で売られています。すじ肉であろうが、骨であろうがやはり松阪肉。お味が違います。ミシュランなんか関係ない世界。素材が美味しければ、調理で邪魔さえしなければ絶品のお味が味わえます。塩と胡椒があればもう充分です。