昨晩、紅雲庵さんとお話していて、ひどい道具組みの話になりました。

 とあるブログを紹介されまして、拝読したところ……規矩がなってない。ああ、やっぱりね!という感じでした。

 広間で床前に点前座を設けるって何考えてるんですかね。

 床の在り方として、亭主床というものはあります。

 但し、それは「場所の都合上どうしてもそこにしか床が付けられない場合のみ」であるのが本来な訳です。

 都合が如何様にもできる広間で床前が点前座ということは有り得ません。広間というのは茶道口が無くても何処かの襖から入るようにできる訳で、これは別の意図を感じました。

 ましてや花屏風を左右逆に建てるなど、亭主と客を分断することになってしまいます。おもてなしを大切にする茶道としては有り得ない設えです。

 どうしても床前に点前座をしなければならないなら、ここ花屏風ではなく、結界を置くべきでしたね。花寄せをしたいなら、全体の配置を見直すべきかと。回り茶道口扱いにして、点前座を設えることはできたでしょうに。

 亭主床にするのなら、小間で三尺か四尺の控えめな床にしたほうが良いでしょう。

 床前というのは、本来貴人の坐る場所。流儀によって一番高い座は変わりますが、逆に流儀によっては正客がそこからしか坐らないという処もある訳です。

 どうみても、客をたくさん入れるための配置にしか見えないのですよね……。そりゃあ、一部屋にたくさんの人数入ったほうが儲かりますよ?ですが、配置の規矩を無視してやるのは「もてなし」とは言えませんし、茶道ではありません。

 これを茶道の一つだと思われては甚だ迷惑なことです。

 まぁ、新暦で夏越の祓え云々といってる時点で、「推して知るべし」なんでしょうけれど(苦笑)