あなたの周りにマウントをすぐにとりたがる人っていませんか?
精神的優位に立って見下ろすのが好きな人いませんか?
結婚式中にそういう方に出会ったらどうしますか?
挙式の後のフラワーシャワー、祝福の声と花びらが空に舞い、
挙式の時には緊張していた新郎新婦さんがとびっきり笑顔になる時間です。
たくさんのいい笑顔をされるので、
このシーンだけでも100枚ぐらいシャッターを押しています。
フラワーシャワーが執りおこなわれた後は、
ブーケトスやブーケプルズなどが執りおこなわれることが多いです。
先日の結婚式もフラワーシャワーの後にブーケプルズが執りおこなわれました。
このブーケプルズとは、
花嫁さんが持っているブーケの先に何本かひもやリボンを出しておき、
それを未婚の女性のゲストが引く(pull)演出のことです。
ブーケにくじ引きのようにリボンが一本だけつながっていて、
それを引き当てた女性は次の花嫁になるという、
昔の欧米の言い伝えから日本でも行われています。
欧米か?です('A`)
日本版は結婚式ごとにアレンジが加わっていて、
●当て擦りでブーケトスに43歳独身女性部長を召集してしまったり
というアレンジは特殊中の特殊案件ですが、未婚だから参加するのではなく
ただただ「幸せをお裾分けをもらいたい人」で設定することも多いです。
「ブーケをもらったから幸せになるかもしれないし、
なれないかもしれないそれは受け取った人の努力次第」
という日本独特の禅の思想もあるのかも知れません。
まあきっとないと思いますが(笑)
未婚の女性が受け取ると幸せになるとか、
大きな意味合いを背負わずにブーケトスやブーケプルズを楽しまれていることが、
最近の結婚式では多い気がします。
先日ブーケプルズを行う際に左手の指輪をかざしてホテルスタッフに
「既婚なんですが!!! 見えませんか???」
と強い口調で詰め寄っている20代半ばのゲストの女性がいらっしゃいました。
ブーケプルズに積極的に参加して下さらないときはスタッフの方が、
若い女性に声をかけて参加を促すことも多いです。
事前に参加してほしい方を新郎新婦さんと打ち合わせて決まる場合もありますが、
「この人は独身です」という嫌みにとられる方もいたためか、
最近では自主申告制で前に出てきていただくことが多いです。
また未婚だけではなく、
未婚、既婚、新婚、大根、パソコンと区切りなく誰でも参加(‘A`)
と自由なレギュレーションな事も多いです。
今回のケースも「参加したい女性なら誰でも」というレギュレーションでした。
もちろんそのことをブーケプルズの際に司会者さんが説明をされていましたが、
その女性は指輪をした左手を掲げてスタッフの方に、
「失礼じゃないですか? ねえ?」
と詰め寄っていました。
お友達が止めようとしても聞き入れず、新郎新婦さんがなだめて何とか終息。
その方は腕を組んでそっぽを向いた中、ブーケプルズが進行しました。
が、ブーケプルズの後も怒りが収まらないのか、
新郎新婦さんがその場を後にしたあともその女性はスタッフさんに詰め寄っていました。
「容姿を見てどうせ私なんか結婚してないと思って私に声をかけたんですよね?」
「幸せになればいいのに、ってマウンティングで声をかけたんですよね?」
「お客様に対してとっても失礼無いことをしているのわかってます???」
「ホテルマンとしていいと思ってるの? ねえ?」
言い返せないお客さんとホテルスタッフの立場を生かして、
とてもお子様には聞かせたくない言葉が飛び交っています。
スタッフの20代前半ぐらいの女性は仕切りに頭を下げて小さくなっています。
周りには遠巻きに怒りをぶつけている女性をみつめるご友人の皆様、ご親族の皆様。
そしてお子様達。
その女性はやっと結婚に結びついて結婚をしたのに、
未婚女性と思われてブーケプルズに参加を促されたことに対して怒っていたのかな、
と推察します。
命がけで婚活をされている方も多いので、お気持ちはわからなくもないですが、
結婚式のゲストがいる前、そして新郎新婦さんがいる前で、
ずいぶん派手にその気持ちをぶつけてしまったなという感じがしました。
レフリーとしてそろそろ間に入ろうかなと思っていた矢先に、
たくさん怒鳴ってスッキリしたのかその女性は結婚式を楽しまれていました、
けれど誰も言葉にこそ出しませんでしたが「人としてどうなの?」
というゲストの皆様の視線は結婚式中にたくさん注がれていました。
司会者さんのアナウンスを聞いていなかったのかも知れませんが、
聞いてなかったにせよ人としてNGかなと思った出来事でした。
そんなに人の上にマウントして楽しいのでしょうか?
何か満たされるのでしょうか?
ストレスでも発散されるのでしょうか?
僕にはよくわかりませんが、何よりその女性の事が心配です。
人は間違う生き物、そして失敗してしまう生き物。
そんな人を許せるような心を常に持ち歩いていないと、
人には優しくなれないし、自分も強くなれないと思います。
時に怒ることも大切ではありますが、友人の結婚式中の出来事です、
心の琴線は美しくおおらかに保ちたいものですよね。
(写真と本文は関係ありません)
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