嶽本野ばらのブログ

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9月17、18日のノバラ座ANNEXは

強引なスケジュールで動いたこともあり

搬入時、BGMの為に持ち込んだMacの

iTunesが起動せず

それを当日の朝まで修復出来ぬかとあれこれ

ホテルで試していたので

ほぼ徹夜、会場への到着が

オープン時間に間に合わないかも・・

という事態を起こしました。

結果、30分遅れくらいで会場に入ったのですが

このトラブルが、

結果、とても嬉しい景色を

観せてくれることとなりました。

 

1日目を終え、会場を出ると路上、

ビルの前で見送りの出待ち(?)を

していた一人が

出されている看板を指差しました。

 

「これ、野ばらさんが遅れそうだと聞いて

会場前、もう来ていた皆で、描いたのですよ」

 

勝手に、看板を作ってくれていた。

(カッコいい展示内容を

まるで予測させないへなちょこな看板)

 

制作風景を撮った写真も後で観たのですが、

涙が零れた。

 

二度も捕まっていて、その度、

取調官に、誰に謝る? 訊かれ、

読者を心配させていることが

申し訳ないといったが、

バカ、ファンは所詮はファンなんだよ

親身になってくれる人は、

家族や友人、仕事の仲間だろうが、

そんなことすら

解ってないからダメなんだ——

怒られました。

 

そうですね——返すしかない。

説明しても解って貰えない。

貰えたとて、

買い被り過ぎだといわれるだけだろう。

 

 

ノバラ座は、

通常のサイン会のようなものではないので

自分で本を持って来て下さい。

それにサインしますと告知していたので

大体の人が自分の本を持ってきました。

 

読み過ぎて表紙がボロボロになった本、

もはや表紙が摩耗し過ぎてしまったので

自分で上製本のように仕上げ直してある本・・

 

常々、読まれたものはもう僕の作品でなく

一人一人の作品だといってきたけれど、

それが明らかになっているものばかりが、

僕の前に差し出された。

 

書店に並んだばかりの本は

同じものだろう。

でも、それを手にした人は

それぞれの事情で、

頁を捲る。

 

読む度に、

その時のその人の記憶と、

状況に関わり合っていく。

一度手放して、また買い直したものもあれば、

古書店で二束三文で売られているものが

蔵書になった場合もあるだろうが、

それは、どうだっていい。

 

同じ人が読んでも、

時と場合で同じ物語ではないのだから、

一冊一冊は、

異なるオリジナルの質量を有する。

何とも交換は敵わない。

 

仮令、電子書籍であろうと同様だと思う。

 

スタッフは僕だけだから

参加する人の中から自発的に

写真係をする人、レジに並ぶ列の整理をする人、

案内係などが現れる。

 

こいつは特に役には立たない

立つ筈がない・・・思っていた者が

後で考えてみると、

ものスゴく役に立っていたりも、した。

 

 

つまり、役に立たない者なぞいないのだ。

 

これまで様々な場面で役に立たなかった、

今も立たない、

お荷物なだけであるを

自覚している人であろうと、

本当に、誰の役に立たない者なぞいない。

これまで

役に立ったことがなければ、

それはその人が悪いのでなく、

使う術を思いつかなかった人が、悪いのだ。

 

片方しかない靴下は、

本当に何の役にも立たないのか?

ペットボトルフォルダーに出来るではないか。

 

大体、僕の読者は

余り世間の役には立たない。

すぐに病気になったり、エラーを起こして

人に迷惑を掛ける場合が、多い。

だから、僕の書いた本なぞ

読んでしまうのだろう。

 

でも、僕が、

徹夜しても出来る限り

早く会場に辿り着こうとするのは、

貴方が待っているからです。

 

役立たずの筈の貴方が、

僕にはとても役に立つ者で、

あるからです。

 

僕は今でもやはり、

とても不思議なのですよ。

どうして僕の言葉の意味が、

貴方には通じるのか。

僕が選んだ

こんなものを、貴方も喜んでくれるのかが。

 

ノバラ座はこちらが発信して

そちらが受け取るだけのものでなく

受け渡しが完了すると同時に

オリジナルの物語が始まる装置として

機能することを意識した企画でした。

 

一緒に作り上げるというような表現は

気持ち悪いので、

極力避けたいですが、

この世界には、

貴方が持っている

その本の複製が存在しない——

という意味に於いて、

僕と貴方(またはその他の人も)が、

共同して作成されたものがあることを、

可視化する作業をする場所でした。

 

ノバラ座は、更に継続します。

実際、こんなに皆が

役に立つとは

思いも寄らぬ誤算だったので

ノバラ座は急速に、進化を増幅させます。

 

 

本を作ります。

皆で、本を作ります。

 

次のノバラ座は、

このプロジェクトで動きます。

 

出版社、書店など

プロフェッショナルな役柄の力を借りず、

生誕50年、

2018年1月26日を大凡の目安として

本を製作します。

役立たずな人達ばかりで、やります。

 

スゴく熱心に参加する人がいれば、

テキトーに参加する人、

途中で止めてしまう人、

お腹が痛くなって作業中、迷惑を掛ける人、

いろんな人がいて、いいです。

嶽本野ばらなんて、

特に好きじゃないし・・みたいな人が

いたって、いいと思います。

 

まだどうやれば、楽しいかのあらましが

考えられていないので

詳細は発表出来ませんが、

出来ると確信したので、

目標のみをフライングして、発表しておきます。

 

お揃いなのだけど、

一人ずつちょこっとずつ違う。

そんな本が一冊くらいあっても、

いいと思うのです。

 

貴方のそれはどうなってるの?

私はこうやったのよ。

あらまぁ、それも素敵ね。

そんなやりとりに花が咲く、

一冊の本を、

貴方の書棚に加えたいし、

僕の書棚にも加えたい。

 

後になって欲しい人が出てくれば

貴方がそれをその人の為に

作ってあげればいい。

 

勝手に作っていいのです。

ノバラ座ANNEXの看板のように、ね。

勝手に作って、良いのですよ。

 

嶽本野ばら

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