英文法を勉強しないと英語はできない? | TOEIC(R)Test 満点続出の謎を解く!

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「英文法を勉強しないと英語はできない?」

このところの「ワンポインアドバイス」は、アグレッシブ・リスニングについてお話ししていますが、今回は当シリーズから離れて、日本の英語教育の問題点について語りたいと思います。

それは「文法偏重」の問題です。

実は皆さんから、文法力に関するご質問をとてもたくさんいただきます。それだけ、文法力についての関心が高いのでしょう。

ところが中には、「文法力がないから英文を速く読めないのでは?」と間違った悩みを持っている人がいます。

文法的な知識があることと、英文を素早く理解できることとは、必ずしも一致しません。文法はあくまでも英文を理解する助けに過ぎません。文法をあまりに重視して、それに振り回されるのは良くありません。

英語を理解したり話したりする上で、もちろん文法は必要ですが、実はそれほど高度な文法知識は必要ありません。

特に、英語を「英語の語順」で読み下す力が身につくと、英文をセンスグループ(意味のまとまり)ごとに、にどんどん理解することができますので、「難しい文法知識は不要」と言っても言い過ぎではありません。

そうは言っても、中学3年間で習うくらいの初歩的な英文法の知識は必要です。簡単な中学の英文法が学べるような本を1冊読むことをおすすめします。特におすすめの一冊というのはありませんが、書店で見て簡単そうなものを選べば良いでしょう。

簡単な文法書を一通り読むと、だいたいの感覚がつかめるはずです。全てを完全に理解する必要はありません。基本的なポイントをしっかり押さえていればOKです。

簡単な英文法がだいたい分かったあとは、とにかく聞く時も読む時も、文頭からどんどん理解できるようになるためのトレーニングをしま
しょう。

ここが非常に大切です。

英語学習は、単なるお勉強ではなく、トレーニングの問題なのです。どれだけ有効なトレーニングを積み重ねていくか、このことに尽きます。

英語教材の選択も、このトレーニングが簡単に、しかも効果的にできるように作られた教材を選ぶのが賢明です。

結局、「文法的な理解」ではなく「意味に即した理解」をするのが英語上達のコツです。

具体例をあげて説明しましょう。

たとえば「前置詞+名詞」でできている前置詞句が、ある時は形容詞句になり、ある時は副詞句として使われますが、それらはどのように見分けるのでしょうか?

答は、「訳してみないと見分けられない」が正解です。

例文を見てみましょう。

This is my first assignment to the LA office.

文章の前半が、「これは私の最初の赴任だ…」ですので、その後に来る前置詞句 to the LA office は当然、「LAの事務所への」という形容詞句になります。

次の例文をご覧ください。

Mr. Thompson has sent a very important document to the LA office.

文章の前半は「トンプソン氏は、非常に重要な書類を送った」なので、to the LA office の意味は、おのずから「送った」を修飾する副詞句として、「LAの事務所に」になります。

なぜそうなるかというと、意味からしてそれ以外はありえないのです。

「トンプソン氏は、非常に重要な書類を送った」なので、to the LA office は、おのずから「LAの事務所に」という副詞句であって、間違っても「LAの事務所への」という形容詞句にはなりません。

このように、ある前置詞句が、形容詞句か、副詞句かという文法上の最終判断は、訳をしなければわからないのです。

ところが学校の英語の授業では、「文法がわかれば訳ができる」という前提に立って授業がなされます。

ですから、先生はまず文法の説明を先にします。

「ここは副詞句だから、全体の訳はこうなりますよ…」という感じです。

しかし、それでは順序が逆です。

まず英文の訳をしないと、その前置詞句が副詞句であるか、それとも形容詞句であるか判断できないからです。

ここに学校英語の矛盾があります。

実践的な「使える英語力」を身に付けたい方は、一刻も早く学校英語の「文法偏重」から脱出する必要があります。

そうでないと、いくら勉強しても思うような結果が出ないでしょう。


…この続きはまた次回。
…お楽しみに! 

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