二十 | 濃いめのルージュをつけといで!

二十

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ハタチの頃に地元で牛乳配達のバイトしてた

そこにバツイチの30代半ばのおばさんが働いてた

カワイイ感じのおばさんで、僕は大好きやった

女として好きやった

ダサいダサい牛乳屋のシャカシャカジャンパーも似合ってた

何回かご飯誘って、トテモ仲良くなった

おばさんの誕生日には安いけど絶対に似合うし、より若く、より可愛く見えるカーディガンをプレゼントした

牛乳屋の事務所でそれを渡し、その場で羽織ってもらった

やっぱしカワイイ

似合う

おばさんもめちゃめちゃ喜んでた

そして僕等は付き合った

付き合ってちょっとしたら僕の誕生日が来た

おばさんは高級なTシャツを僕にくれた

それはそれは愛らしいコアラちゃんがプリントされてるTシャツやった

メンズノンノ専属モデルだったカズマでも着こなせないであろうアイテムだ

恋人との価値観はトテモトテモ大事だと言う事が分かった

その時、僕はおばさんとの分かれの時期はそう遠くない気がした


懐かしい思ひ出…


昨日Tシャツを整理してたらタグが付いたまんまの、コアラちゃんが出て来た

僕はコアラちゃんに初めて袖を通してみた

コアラちゃんを着た僕を鏡で見るとめちゃめちゃ似合ってた

人の価値観は段々と変わって来るのだと言う事が分かった

当時それはそれはダサいと思ったコアラちゃんのTシャツを、今はグッドアイテムだと思ってる僕がここに居るからだ

おばさんに連絡してみよう

あの日の事を謝ろう

コアラちゃんを嬉しそうに渡してくれたのに、苦虫噛み潰した様な顔になってた事を謝ろう

また食事に行く機会があればコアラちゃんのTシャツを着て行こう