以前アコラバの基本について書きました。
今回はその補足です。
瀬戸内海は潮流の変化が大きい海域です。
場所にもよりますが島が多い海峡部などでは大潮での潮流は8ノット以上にもなります。
もちろん潮止まりは0ノット近くに落ちるので流速の変化が大きいことを理解してください。
(このような島嶼部は潮流が速く流れも複雑)
基本的に潮流は海面と海底付近が同じ速度で流れることはありません。
海底に起伏があれば潮流は海面よりは遅くなります。
起伏が岩礁であれば流れが当たる面より裏側の面の方が緩やかです(例外もあります)。
基本的に瀬戸内海でアコウを狙う釣り場は潮流が速く底が岩礁で起伏がある場所が中心です。
潮流が速ければアコウが流れの中居続けることは困難です。
潮流が速いとアコウは根の上に出てきておらず、流れが少ない岩礁の起伏の中や裏側にいて積極的に動き回りません。
潮流が緩むと岩礁の表面(潮流の当たる側)や上に出てきて餌を追えるので餌を追いやすくなります。
釣り人からすると釣りやすくなる状況です。
場所にもよるでしょうが1ノットぐらい?が釣りやすいのではないでしょうか。
完全に潮流が止まるともちろん捕食しにくくなります。
ちなみに以外と多くの釣り人が1ノットがどれほど流れているのか具体的に考えていません。
参考までに1ノットは時速1852m であり
1分で30.9m、1秒で0.51m流れています。
1秒間で50cmとイメージすればいいでしょう。
水深があるとラインの角度の変化でイメージしますが結構な移動速度ですよね。
(50cmオーバー。ビッグマウス100g#04ゴールドホロオレンジで。)
それらを踏まえて、まずはタックルについて。
タックルはもちろんベイトタックル。
ロッドについては以前硬めの鯛ラバロッドと書きました。
しかし可能であれば鯛ラバ用よりも張りのあるティップのライトジギングのロッドも準備しておくと便利です。
先にもかきまいしたが海底の地形変化が激しい(根のキツイ)ポイントを攻める場合潮流が速いと、水面近くと海底近くでは流速が異なり二枚潮ぎみになります。
こういったポイントでは着底からの立ち上がり(巻取り)の素早さが大切です。
ロッド自体が曲がりこんでしまうと立ち上がりが遅れてしまいます。
根掛り多発の原因となります。
しっかりと着底を感じ素早い立ち上がりを行うことを心がけましょう。
大きな起伏のある複雑な地形ほど大きなアコウが残っている可能船が高いです。
こういう時には硬めのロッドが役に立ちます。
ティップが柔らかいロッドしか無い場合は、ラインとロッドの角度をなるべく一直線になる方向に向けてロッドの弾力を使わないようにしてライン巻取りのタイムラグを無くすことを心がけましょう。
リールはハイギアタイプがこれらの操作を行いやすいと思います。
素早い立ち上がりや手返しの良さもありますが、ローギアタイプで巻取りを早めるとどうしてもロッドが動きやすくなることと巻き抵抗変化(潮の変化など)を感じ取りにくくなるためです。
水中で複雑な潮流でスラックが出ているラインを修正する場合には、20m程度早引きしてから底をを取り直しラインスラックをなるべく小さくすることも効果が有ります。
また、そうすることで今まで釣っていた場所から離れた位置に着底させ釣り場を変化させることにもなります。
ただし潮流があまり速いとラインスラックがさらにでてしまうので難しいところですが。
ラインスラックを減らすためにはフォール時のサミングが大切です。
それ以外にもきちんとサミングすることでリトリーブについてきたきたアコウがフォールでバイトしてくる、あるいは着底前にカウンターでバイトしてきたアタリを感知できます。
根魚の視線は基本的に上を向いています。
アコウはカサゴなどの比べて遊泳力に優れており、潮が緩んでいる状況では餌を積極的に追いかける魚です。
起伏の激しい根の上に定位しているアコウに対して底ばかり探っていては視界に入りにくくなります。
フォールをしっかり見せてアピールするこは大切です。
起伏の状態と潮流を意識してリトリーブしてください。
そしてバイトからフッキング。
ファイトはポンピングはせずゆっくりと一定の速度でまきあげるだけ。
途中でのグングン!と頭を振って反転しようとするヒキを味わってください。
あきらかに小さいサイズとわかる場合はさらにゆっくりと巻き上げ水圧の変化で目玉に空気が入るのを避けるとリリースしやすくなります。
海域によってリリースサイズが設定されているかと思います。
リリースサイズが釣れたり必要以上に数が釣れた場合は、さらに大きくなっての出会いを期待してリリースしましょう。
今後も長くアコラバを楽しめるように。
(これは50cmちょうど。こんなサイズと出会えるように。)
さて、私見をつらつらと書きましたが、これからはアコラバのハイシーズン。
ビッグマウスでアコラバを楽しんでください!
それではまた!