猿達の、いやモンキーズの"Daydream believer" (1967年)はアメリカンポップスの王道のようなスウィートソングであり、今でも聴く度に遊び疲れて空腹を覚えながら家に帰った子供の頃を思い出す。
大抵足には擦り傷があり、うっすら血を滲ませている。
だけど家に着いたら赤チンを塗っておけば大丈夫。
"デイドリーム"という言葉は何処かシャングリラ=理想郷を思い起こさせ、昔の想い出や楽しかった日々とどこかでリンクしているのだろう。
職場の若者に聴かせたところ
「あ、セブンイレブンのCMだ!」
と言う。
まぁ、それは仕方がない。
その世界的大ヒットとなった"Daydream believer" がリリースされた前年の1966年にラヴィン スプーンフルというバンドの"Daydream" がチャートを賑わせていた。
(確かこちらも、その昔CMソングになっていたと思う。)
この曲もポップソングにおける定番のコード進行に乗ったメロディラインが、なんとも言えないほのぼの感を聴く者にもたらす。
(と思う)
ビートルズも大のお気に入りで、この曲にインスパイアされて作ったのが "Good Day Sunshine"と言われている。
2年続けて"Daydream"のついた曲が大ヒットしていた訳であるが、そうなると柳の下で3曲目のそいつを狙ったヒトもきっといたのだと思う。
しかし作れなかったのか、作ったけれどちょっとあざとさを感じて辞めたのか、それとも発表はしたもののリスナーの心に届かなかったのか。
とまれ、どちらも「あの頃」に戻れるタイムマシンのような曲なのである。