昨今、ショッピングモールのような巨大商業施設が増えてきて、その巨大さ故 とてもバリエーション豊かな店舗展開になっている。


アパレル関係からレストラン、靴屋さんや本屋さん、眼鏡屋さん、エスニックな小物を売る店等の専門店の他にも占いや、マッサージ、スーパーもあり、映画館を併設しているところも珍しくない。


ひとつの施設で色々な用足しができるのは大変便利だが、例えばスーパーで長ネギや、葉付きの大根などを買うと、当然長いので肩から掛けたトートバッグには収まりきれず、上部青々とした部分は顔を出すことになる。

さて、買い物を終えた後、その状態のまま小洒落たお店(「こちら今冬の新作パンツです」のようなトーク飛び交う店)に入るのは根拠不明の決断を必要とする。

少なくとも私の場合は。

尤も新作パンツが置いてあるような店にはまず行かないのだが。

スーパーで買い物したバッグを持って入店すること自体なんら抵抗はなく、勿論悪いことではない。

ただ、そのバッグから青物が顔を出していると、一気に生活感丸出しな感じになるのは何故だろう。
"ザ・日常"を非日常空間に持ち込んだような気がしてしまう。

部屋着で寛いでいるところを見られてしまったような。


繰り返すが、別にそうすることが悪いと言っている訳ではない。

これが揚げ油のボトルが見えていたり、お菓子の袋がのぞいているような場合はどうと云うこともないのだが。

何故なのだろう、只々青菜の破壊力って凄まじいなと感心しきりの晩秋の夕暮れなのである。