一体どういうことなんだ?

裕太は段々混乱してくる。

それじゃあ、滝本は…2年前にはすでに、亡くなっていた、ということなのか?

それならなんで、裕太たちのことを、しつこく嗅ぎまわっていたのだ…

と思うのだ。

「そんなの、決まっているだろ?」

急に大きな声を出すと、教頭先生はピシャリと言い放った。

「滝本は…自らの復讐を果たすために、行方をくらますのが目的で、

 自分の存在そのものを消したんだ」

教頭先生のいうことは…あまりにもトッピで、現実離れしていて、裕太と颯太は

呆気に取られて、言葉を失う。

「それって、どういうことなんですか?」

さすがの颯太も、すっかり気色ばんで、教頭先生に聞くと、

先生はとても冷静な顔をして、

「あの人は…自分の過去を常に悔いていたんだ…」

しみじみとそう言った。

なんでそんなに詳しいのか、颯太はまたも疑いの目を向ける。

この人は一体、何者なのだ…と。

そんな颯太の視線に気付くと、教頭先生は大仰に手を大きく広げると、

「だから言っただろ?

 私は滝本に救われたのだ、と」

何を聞いても結局、それだけを繰り返し言うのだった。

 

「じゃあ!」

 裕太は急にキッと頭を上向けると、教頭先生に視線を合わせる。

「あの島に、何があるのか、知っていますか?」

ここで、どうしても誤った選択をしたくない…と、裕太は心に強く

思うのだ。

教頭先生は裕太と目を合わせると、

「知ってるよ」

なんだ そういうことか…とつぶやくと、やけにあっさりとそう言う。

「確か、もともとあった洞窟の神殿に、秘密の墓を作っていたはずだ」

なんのためらいもなく、キッパリとそう言い切ると、

これでどうだ、と言わんばかりに、挑発的な表情で、裕太の方を向いた。

 

 

 

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