だけど、ちょっと待った!

裕太は思う。

これが、ワナの可能性も、十分あるのではないだろうか?

チラリ…と見ただけだから、さっきの男が何者だか、わからない…

だけど、と裕太は考え直す。

もしも、これが秘密の洞窟への手がかりだとしたら、どんなに素敵だろう…

 

周りを見回しても、もうあの男は、どこにもいない。

とりあえず裕太は、失くしてはいけない…と、リュックサックにしまい込むと

(落とし物は、交番に届けましょう!)

再び、自転車のハンドルを握り直すと、歩き始めた。

「なんか…すごいねぇ」

興奮気味の裕太。

颯太も大きくうなづくと、

「この島…ホントに何かありそうだな」

そう言うと、裕太も目をいきいきとさせて

「伝説も残ってるみたいだよ」

そう言うと…2人の気持ちがすっかりと盛り上がり、次なる冒険への期待で、

胸がいっぱいになるのだった。

 

 あの男は、何者だろうか…とか、

 死神の手下なのだろうか…とか、

そういうことは、一切口にはしなかった。

自転車は相変わらず、カタコン、カタコンと、砂利道を引きずられて行く…

こんなに引っ張っていて、タイヤは傷まないのかなぁ?

ふとそう思うけれど。

ここに来る以前で、もうボロボロだから、まぁいっかぁ~

と、案外のん気に歩いていると、ようやく ふもとへとたどり着いた。

目指す自転車屋さんは、港よりも、もう少し岬の方へ寄っている。

寄り道をほとんどしていないので、行きよりもとてもスムーズに、

目的地へ向かえそうだ…

裕太は颯太と顔を見合わせ、

「ようやく降りて来たね」と話しかけた。

 

 

 

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