先生の後を引き取るように、じいちゃんは

「あのあと、昨日の夜に電話があって、今朝は迎えに行ってたんだ。

 今はまだ、あの道が工事中で、大回りして、やっと着いたよ」

と言うと、今日で一番ご機嫌の笑顔を浮かべた。

 

 確かにサプライズ演出というならば、今日のこの作戦は、

シンプルだけれど、成功した、と言ってもいいだろう…

地味にだけど、裕太も驚いたし。

「丁度いいタイミングだったよ」

裕太が言うと、

「おお、そうか」

じいちゃんは、嬉しそうに顔をほころばせた。

「今朝、港の方まで、迎えに行ってたら…

 思ったよりも、時間がかかってしまって…

遅くなって、ごめん」

と言うと、じいちゃんは裕太に向けて、とびきりの笑顔で、

話しかけた。

「なんだぁ~」

ホッとして、裕太は思いっきり顔をほころばせる。

「じいちゃんに、確かめたいこと、あったのにぃ」

少しすねるように、軽くじいちゃんのことをうらめしそうに見ると、

「すまん、すまん!それはなんだったんだ?」と聞くと、

「忘れたよ」と言う。

「でも…この地図は、わかりやすかったよ!」

おもむろに、ポケットから、しわくちゃになった、地図を取り出すと

じいちゃんに、開いて見せた。

「ほぅ~地図を描いたんですかぁ」

岸本先生は、感心そうに、すかさず裕太の手の中の物を、

のぞきこんた。

 

 

 

 

 

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