声をかける勇気など、もとよりもちあわせていない。

泣きだしそうな顔で、キョロキョロ見回すと、

あわてて出口の方へと、走って行った。

ふと、壁に触れながら歩いていると…

何か、手ごたえのある物を、感じた。

それがなんなのか、と思う。

目に見えない相手が、すぐ近くにいるような気がした…

それでも何事か・・・と思い、立ち止まって、耳をすますけれど、

相手に怪しまれたらいけないと、急にスピードが上がり、

走り出した。

 足元の岩にけつまづきそうになり、立ち止まる。

時折、恐怖が押し寄せてくるけど、しかたがない…と、アキラメモードだ。

 

 それよりも、先ほどたまたま触れた、あの物体は何だろう‥と、

考える。ふわふわと柔らかく、頼りないもの・・・

手の平にそっと包み込むと、

「一体、なんなんだ。こんなの、見たことないぞ」

とつぶやき、懐中電灯をかざしてみた。

懐中電灯の、丸い輪っかの中に、何かが浮かび上がった。

その何者か‥を見て、裕太は思わず、懐中電灯を、取り落としそうに

なった・・・

 

 

 

 

 

 

 

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