善行はひどくガッカリしました。
手柄だとか、手柄でないとか、そんなこと全く考えたことが
なかったからです。
ただ…依頼されたこと以上に、職務を全うする、
それしか頭になかったからです。
「ま、そんなに言うんなら、みんなで行ったっていいのだが?」
いともあっさりと、引き下がりました。
丁度その時、店の入り口で、ガタガタときしむ音がしました。
善行はもともと、防犯カメラの性能は知っていましたが、それだけだと
心許ない…と思って、警備システムに登録して、何かあったら
駆けつけてもらえたら…と、ひそかに思っていたのです。
先日の改装工事で、かなり予想以上に素敵な展示スペースが
出来ていたので、道行く人はみんな、
これは、何の店?とばかりに、ウィンドウ越しにのぞき込む人が、
増えました。
幸次郎のプランで、預かりものの中で、見た目が美しいものを
ショーウィンドーの要領で、表に見えるのが、1番のポイントで・・・
表に見せることで、目標物まで這うようにして、間に合わせた
ことなど…
この状況を、楽しんでいるように見えました。
「これはいい!あの時計、いくら?」
質屋と思って、入る人や、
「あの人形…在庫はありますか?」
と、アンティークショップと、カンチガイする人も現れました。
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