それからの裕太は、とにかく忙しかった。

何しろ、颯太が帰って来るまでに、もう少し筋道をつけて

おかなければ、と、ぼんやりと思っていた。

じいちゃんは

「島のかんたんな地図を、かいてあげよう」

と言って、それをもとにして、

探索することにした。廃校となった小学校を起点として

回りたいけれど、まずは島のことを知らないと

いけない・・・そう思う。

 

「一体全体どこに、行くの?」」

早朝に出かけるから・・・と、母さんにオニギリを

作ってもらうと、案の定ブツクサ言われる。

「とにかく、周りの景色でも、楽しんでおいで」

継ぎ足し継ぎ足しして、書き加えられた地図を裕太に

手渡し、裕太は今更ながら、ときめきを止められない。

いよいよ、新たな冒険がはじまるのか。

裕太は、颯太からの電話を切った後、久しぶりに

高揚感を感じた。

明日への希望で、胸が一杯だ。

こんな風に、明日のことを、楽しみにしてたのは、

いつだっただろう。

放課後、颯太と2人で、岸本先生に会いに、社会科準備室へ

走った日々や、

ランドセルを放り出して、廃屋へ老人に会いに行った

あの日。

そんなに昔ではないのに、裕太は懐かしく思い出していた。

今度は、自分で、ワクワクを探すのだ。

今度こそ、宝の島を見つけるのだ!

颯太がやって来る、そう思うだけで、十分裕太の心は

躍っていた。

もしかしたら、この島にはまだ・・・手がかりが隠されて

いるのかも、しれない。

 

 

 

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