まだ見守って立っている、女主人と中年の女性に向けて、

「必ず、直して送り届けます。

 もっとも・・・かかった修理費用は、いただくかもしれませんが・・・」

と、あいた窓から声をかけます。

2人きりになると、さっそくよっちゃんが、前を見て、

つい善行に聞いてみたくなり、

「あんな大見得切ったからには、何か策でもあるんだろうな」

と言うと、善行はよっちゃんの方を振り返ります。

「なにも!」

ヘラッと笑って、意外にもあっさりと、告白しました。

「なにも?」

「そう、なにも!」

慎重派の善行にしては、彼らしからぬ対応に、あいた口が

ふさがらないよっちゃんです。

「なら、なんで、あんなこと言ったんだよ!」

涼しい顔をして、よっちゃんの指摘を静かに受けると・・・

善行は、チラリと、まだこちらを見ている、女主人の方を

見やると

「だってさ、なんだか可哀そうだろ?

このまま、場所ふさぎのガラクタとして、扱われるのは・・・」

善行が言うので、よっちゃんは、しみじみとした顔をして、

「善行さんは、甘いねぇ~

そんなこと、思ってたのか」

うなづく善行は珍しい顔で、よっちゃんを

見ると・・・鬼気迫る雰囲気が、そこかしこから、感じ取れました。

 

 

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