母さんの反応に、ケンタはますます得意そうになり、

「アミがあったら、もっとたくさん取れたと思うよ」

残念そうに言うケンタに・・・母さんは少し顏をしかめ、

「メダカはね、きっとそんな狭いところに、閉じこめるのは、かわいそうよ。

エサがなかったら、共食いしちゃうかもよ」

と言うので、ケンタは目をまん丸にして、母さんを見ます。

「えっ?ともぐいって?」

ケンタは頭をかしげます。

「ケンタは、朝起きて、ご飯食べるでしょ?

 メダカもね、やっぱりご飯を食べるのね。

 それがないと死んでしまうのよ。

 ホントにホントにお腹が空いてたら、卵も赤ちゃんも

 食べてしまうのよ」

 サラリ・・・と言う母さんの言葉に、ケンタは生まれてはじめて、本当に・・・

ビックリしてしまいました。

驚いて固まった顏のケンタを見ると、母さんは優しい顔になって、

「それがね、動物の世界の決まりなの。

それが人間と一緒なの。

水と空気とそれからご飯・・・

これがないと、生きていけないのよ」

そう言うと、ケンタは初めて、顏をゆがめ・・・

「そうなんだ・・・ボクはお水さえあれば、生きていけると、

思ったよ・・・そんな大切なものがいるなんて・・・知らなかったよ」

メダカさん、ごめんね・・・

ケンタはつぶやきました。

 

 

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