善行たちが行きついた部屋は、どうやら客間のようでした。

入り口から、中をのぞくと・・・小さなひじ掛け椅子と、アイボリーの皮のソファが

姿を見せて、思わず目を吸い寄せられてしまいます。

女主人は、すでに奥の方におさまって、こちらを向いて、待ち構えていました。

職業柄・・・ではないけれど、善行はキョロキョロと、該当のものがどれか、と

目で探します。

ぱっと見て感じたのは、さほど高価なものは、この部屋には置いていなさそうだ、

ということでした。

高価な絵や置物があるでもなく、高価なグラスがあるわけでもなく。

目をひくものや、気になるものも、見つからないので、一体自分は

何のために呼ばれて来たのか・・・と、少し戸惑います。

ひとまず、腰を落ち着けようと、椅子に体を預けると、思ったよりも自分が

疲れていることに気付いて驚くのです。

これでは、空手で、帰らないといけなくなってしまう・・・と、

「それで、一体何を預かったら、よいのでしょう?」

さすがに自分にはわからない、とあきらめて、善行は女主人に問いかけました。

そうして、椅子に座って、自分の目の位置にある、飾り棚に目をやると・・・

ようやくそこに、アンティークの時計が何台かあるのが、目に入りました。

それから陶器の人形と、さらに大きな柱時計も目に入りました。

 

 

 

 

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