「ねこさぁん、出ておいでぇ」

草むらに隠れてしまった猫をあきらめきれずに、ケンタがのぞきこむのを、

タカシくんも一緒になってのぞき込みます。

だけど、そのままどこかに行ってしまったようで、

「ねこちゃん、おいで~」

「こっちにおいでぇ」

しばらくしゃがみ込んでいました。

そうして、あきらめたのか、立ち上がると、今度は

「よぉし、かけっこだ!よぉい、どん!」

跳ねるように、走り出して・・・

後について行く、メアリーさんも大変です。

「もー、あんたたち、ちょっと待ってよ~」

気ままな子供たちに、苦笑をもらして、追いかけます。

すると、クルリ・・・と、ケンタが振り返ると、

「早くおいでよ~」

にこにこしながら、メアリーさんに、手を振っています。

「メアリーさん、がんばってぇ」

タカシくんも、一緒になって、手を振ります。

杖を操りつつ、メアリーさんは追いかけました。

いつもなら・・・きちんと手をつないで歩くのに、

今日はどんどん行ってしまうので、

(やはり 子供は、子供同士ね!)

メアリーさんはそう思うと、ふと微笑みます。

おとなしそうにしてるけれど、それはこちらに気を使っているだけ

なのかもしれません・・・

ケンタたちが楽しそうにしているので、メアリーさんも、なんだか

微笑ましく思うのです。

 

そうして、いつもの帰り道を通り過ぎて、小さな公園にたどり着くと、

子供たちは「うわぁ~」と言って、こらえきれずに走り出しました。

 

 

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