「そこまで疑う方が、異常かもしれない」

そうして善行は、あらためて男の顔を真正面から見ました。

「面接させてくれ。君のことが、知りたい」

「はい」

「いくらなんでも、何も知らない赤の他人を、この店に

入れるわけには、いかん」

「はい」

「それから、先のことを決めよう」

「は?」

「だから、看板のこととか、教室の名前をつけるのか、とか

そういったことだ」

と言うと、男は大きく目を見開いて、

「ボクのことを、信じてくれるんですか?

なんにも知らない人間なのに?」

と、少し興奮気味に言うと、善行は面白そうに笑う・・・

「ここに、昔通ってたんだろう?

身元は、じいさんに聞けば、確かだろうし、

こんなもうかりもしない、教室をだましとたって

なんの得にも、なりはしないだろうな・・・」

と、さりげなく付け加えると、男は頭を深く垂れて 「ありがとうございます」 とだけ言って、」しばらくは、何も言えなくなる。 すると善行は、すかさず立ち上がり・・・ 「まぁ、コーヒーを入れるから、この年寄りに、」付き合いなさい とだけ言いました。 にほんブログ村 小説ブログ ノンジャンル小説へ
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