しばらくして、継母を伴って、父親が再び戻ってきました。継母のほうは

「なにこれ?」と、眉をひそめて、善行を見たので、ますます、居心地の悪さを感じる善行。

「腕時計?知りませんよ。

私は一切、さわってませんから」と言うと

すぐに、カタンと」ふすまをしめて、

ひっこんでしまいます。
眉をひそめて、善行をみたので

これには、善行も、苦虫つぶした顔に、

逆戻りです。

「まったく、なんて親たちだ!」と憤慨して、

ハルミくんのことも、憐れむような目で、見つめました。

ハルミくんはと言うと、全くもって、

こたえない様子で、ふたたび捜索開始です。

またもや、引き出しなどをひっくり返し、

最後にようやく、靴箱の空き箱に、手を出した時・・・さすがに、それはないよなぁと思いました。

が、まさかのビンゴでした。

「これって、全部、ハルミくんが隠したの?」

と、思わず聞くと、

ハルミくんは、黙って頭をかしげます。

なにしろ、遺品整理が始まる前に、ひそかに

ハルミくんが、集め始めたのですが、それを、

継母に見つかってしまい、毎日少しずつ、

分散させたのです。

今でもまだ、見つかっていないため、こうして、

善行の手を借りて、家探ししているのです。

 

 

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