いきなり背後から声をかけられ、振り向くと、

理科の担当の吉川先生だった。

この二人、同時期に採用された、同期なので、

なにかとよく、ツルムのだ。

案の定、何か耳にしたらしく、ニヤニヤしながら

近付いてきた。

「先生!教頭先生と、バトルしたんだって?」

ひどく、うれしそうだ。

「なんだって?もう、先生の耳に、入ったのか?」

半ば、呆れた口調だ。

 

  学校の先生というのは、意外と狭い世界である。

なので、なんの根拠のない噂なども、どこで

聞きつけたのか・・・というくらい、あっという間に

広まってしまう・・・

それというのも、やはり結婚している、教師も

いるわけで、女同士が集まると、つい、様々なゴシップや、噂話・・・はては、

生徒の母親の話・・・

など、まゆつば物の話から:これは個人情報

でギリギリセーフな話まで、ピーチクパーチクのべつ幕無しに

話し込んでいるのだ。

だから、当然といえば、当然だけれど、

「ボクらには、プライバシーは、存在しないのか?」

と、岸本先生は、思わず嘆いているのだ。

すると、吉川先生は、ニヤリと笑い、

「悪口を言われるよりは、いいと思わないか?」

と聞くので、それは確かにそうだな・・・と思うのであった。

 

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