他人行儀な父と息子。再婚してから、その溝は

深まるばかり・・・血のつながりのある、唯一の

存在なのに、そこのところが、善行は気になって・・・歯がゆくて・・・

「ハルミくんは、あなたの子供ですよね?」

嫌味のように、確認せずにはおれない、善行です。すると

「当たり前のこと、聞くな」

と、重々しい返事。

ハルミくんは、すっかり戦意喪失です。

「あのぅ・・・」と、ヒトコト言ったきり、言葉が続きません。

「なんだ、おまえ、言いたいことも、言えないのか?」と、さげすむように言うので、善行は少し

ハルミくんが、哀れに思えてきました。

「そんな言い方したら、言いたいことも、言えなく

なってしまいますよ・・・」と言うと、

またムッとした顔をするので。せっかくおさまった

ケンカが、また蒸し返される・・・と不安になる善行です。

「ゼンコーさん、冷静にね!」

よっちゃんは、ハラハラして、見守ります。

直感・・・というか、本能的・・・というか、野生のかんが、鋭いのです。

「そんな言い方したら、言いたいことも、いなくなってしまいます・・・」

その言葉に、案の定

「ゼンコーさん、冷静にね!」

よっちゃんは、心配そうに見守り、

「どちらさんも、スマーイル!」と声をかけるなど、

「はっ?」というけげんな顔をされますが、

ぎこちなく頬をゆるめます。

善行はこれにはひそかに、感謝しているのです・・・

 

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