一旦事実を認めてしまうと、抑えきれなくなるようで・・・ハルミくんの父親は、頭に手をやると、ため息をつきました。

「もしも、このまま絵を飾ると、あれは、何をしでかすか、わからない・・・かといって、捨てるには

忍びない・・・」

絞り出すようにして言うので、善行は、ポン・・・と

父親の肩に手を置いて、

「私たちは、そのために来たのです」と言った。

父親は、ガクリ・・・と頭を垂れる。

すると善行は父親に

「しかし、この絵は、いい絵ですね~

なんだか見てるだけで、落ち着くというか、癒されるようだ。あなたの奥さんは、才能のある方だった

のですね」と言うと、父親は初めて、表情を崩して

うなづき、

「わかってくれるか?」と言いました。

善行は、穏やかな笑顔で、

「わかりますとも」とうなづくと、

「もちろん!」と、よっちゃんもうなづきました。

 

 一触即発の空気から、円満解決の空気に変わったので、ひとまず、善行もよっちゃんも、ホッとしました。

どうやら、ハルミくんのお父さんは、見た目よりも、

ちゃんとわかってくれる、善い人のようです。

「ホントに、お預かりしても、いいのですか?」

善行は、一応、確認すると、

「ああ」と、父親はうなづいて、

「時々 見せてくれれば、それでいい・・・」

と言いました。

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