校長室を出ると、岸本先生は思わず、スキップ

したいような衝動に駆られた。だが、実際にした

のは、指をパチンと鳴らしただけだった。

ご機嫌な顔で、社会科準備室へとかえって来ると、入り口のところで、所在なさそうに子供たちが

待ち構えていた。

「先生!」と、裕太が声をかけると、

「おう!」と、おどけた顔で、敬礼の真似事をする。

そうしたら、颯太がニヤニヤしながら、

「どうやら、うまくいったようですね」と言うと、

「わかるか?」と、先生はご機嫌な声を出した。

すると、裕太と颯太は、クスクス笑って、

「わかりますよ~」と、声を揃えて言った。

 岸本先生は、これ以上ないというくらいの、

とびっきりの笑顔を見せて、

「裕太、やったぞ!校長先生から、許可が出た!」と言うと、2人は、はじける笑顔で、肩を

たたき合い、

「やったぁ~!」と、大きな声で、バンザイをした。

すると、その声があまりに楽しそうだったのか、

隣と隣の教室から、同僚の先生が飛び出してくるので、

「ま、とにかく中へ」

と、岸本先生はあわてて、ドアを開けて、まわりの

人たちに、頭を下げた。

 

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