「いや・・・」

校長先生は、虚空を見つめたままで言い、

「別に、そんなに目くじらを立てることでも、ないでしょう」と言う。

「でも・・・準備が・・」

てっきり、校長先生が味方をする・・・と思っていたので、不意打ちを食らったかのように、うろたえる教頭先生。

「何が、そんなに不満かな?」

常々、教頭先生の行き過ぎたやり方を、問題視していた校長先生。

少し厳しい顔になった。

「いや・・・タイムカプセルにする容器とか、便せんとか」口ごもりながら、必死でなんとか形勢を立て直そうと、しているようだった。

「あと・・・大切なこと、忘れていました。

埋める場所を決めることと、全員分の用紙も・・・」

その必死な顔が、いつもの自信に満ち溢れた姿とは、かけ離れていて、見苦しさも、うかがえた。

 

「それだけですか?」

校長先生の幾分、醒めた、厳しい声が、教頭先生に向けて、投げかけられた。

すると、驚いたように、目を見張り、教頭先生は、

黙り込んだ。

さらに、校長先生が、教頭先生を手招きすると、

何事か、耳うちをした。

 

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