「あんたねぇ・・・これが遺品の整理か?

ただの家探しじゃないか」

ハルミくんの父さんは、苦々しい顔をして、部屋を

見回しました。

これには、善行も腹が立ったけれど、部屋が

竜巻にやられたみたいに、ちらかり放題なのは

たしかだったので、

「すみません・・・」と頭を下げた。

すると今度は、大きなキャンバスに近付くと、

「おい、この絵をどうする気なんだ」

と、叫び出さんばかりに、大きな声をあげたので、

一同は、はっとして、

「どうするってねぇ」

善行も思わず、よっちゃんと顔を見合わせます。

「これは、どこにあったのか?」

と、不機嫌そうに、よっちゃんに詰め寄ります・・

「なにって・・・」と、言葉に詰まると・・・

「なにって、おしいれにきまってるでしょ?」

ひょうひょうと、よっちゃんが言うと・・・

「この絵に勝手に触れるな」

と言うと、ひったくるようにして、よっちゃんの手

から、奪い取りました。

「いいのか?」

これには、善行も黙ってはおれません。

「ほったらかしにしてたから、見つけ出したというのに・・・いらないんじゃないのか?

それなのに、いまさら、惜しがるとは、どういう

了見してるんだ!」

善行は、ついつい言葉を荒げてしまいます。

すると、案の定、父親もカチンときたのか、猛然と

反撃に出ました。

 

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