どうやら、約束の時間が迫っているようで、ケンタの母さんは、急いでいるように見えました。

「はい」

素直にソウタがうなづくと、あわてて後部座席の

ドアを開けました。

すると、ケンタは助手席から、体をひねって、

ソウタたちを見ようとがんばりますが、チャイルドシートに阻まれて、うまくみえません。

それでも

「やったぁ~みんなで、宝探しだぁ~」

と、相変わらず興奮状態。

母さんは、思わず苦笑して、後ろを振り返ると、

「ごめんなさいね。これから、大人の人もいるけど、いい?大丈夫?」

と、再度、申し訳なさそうに言う・・・

「かまいません」

ユウタとソウタは、文句なしにうなづきました。

大はしゃぎの、ケンタくん。

鼻歌まじりで、体を揺らすので、

「お母さんがいるから、うれしいのかな・・・」

と、ユウタがつぶやきました。

「そうだな。それに、なんだか大ごとになりそうだ」

と、ソウタ。

揺れるケンタの背中を見て、微笑みました。

「なんだか、ケンタくんの小さな冒険が、大冒険に

なったね・・・」

ソウタが言うのを、「そうね」と、母さんもうなづきました。

 

  車は、ゆっくりとスタートして、ケンタくんのユラユラは大きくなります。

「そんなに騒いでたら、疲れちゃうわよ」

と、母さんは、たまらず注意しました。

 

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