「ところで、ケンタくんには、あのことは、内緒な!」

ユウタは、ケンタの家に行く道すがら、ソウタに

もう1度確かめるように、言いました。

「ボクが、明後日引っ越しする・・・っていうのは、

話さないでよ・・・」

ユウタは、少し顔をゆがめました。

「最後まで、付き合いたかったなぁ~」

つぶやくように言うので、

「今日、見つけてしまえば、いいじゃないか」

ソウタは、励ますように、ユウタを見ました。

ユウタは、「えっ?」と言って、足を止めました。

 

 二人は、昨日おじいちゃんに送ってもらったため、自転車を、ケンタのおじいちゃんの家に、

預かっています。

ケンタのおじいちゃん家は、ユウタ達の家とは

反対方向です。

ユウタとソウタが、目指す雑木林の手前だとすると、ケンタの家は、雑木林を通り過ぎることに

なります。

なので、いつも行く倍の距離を歩く計算になります。

だけど、そこは男の子。

しゃべりながら歩いているうちに、ようやく雑木林の前にまで、たどり着きました。

 

「ねぇ・・・」

ユウタは、ソウタの方を向きます。

「もしも、ボクがいる間に、見つからなかったら、

引き続き探してくれないか?」

と、真剣な目で、ソウタを見つめました。

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