肉屋のオバサンの後ろ姿を見送ると、
よっちゃんがおもむろに、善行の方を
向き直り
「やったよ、ゼンコーさん!
第二段階クリアだ!」
と、ガッツポーズを見せました
善行は、よっちゃんの言うことが、わからずに、ポカンとしました。
よっちゃんは、ヘラヘラとして、
「うまくいった…」と一人、満足気です。
「うまくいったって、何が?」
と、怪訝な顔の善行。
よっちゃんは、フフン…と少し得意気な顔をして、
「わからないか?」
と、聞きます。
 なんだか、勿体つけていて、
善行は、若干、イラッとしてきました。

「わからないか?」と聞く。
「だから、何?」善行は、少し、イライラする。
「やったんだよ!」
「だから、なにを?」
と言っている。
勿体ぶる、よっちゃん。
どうやら、褒めてほしいようだけど、
善行は、そんな気は、毛頭ない。
ジリジリしつつ、
「もったいぶるなら、聞かない」
と、素っ気なく言い、背中を向けました。
その背中に向けて、よっちゃんは、
あわてて
「見つけたんだ!」
と、叫びました。



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